IS6FXのスプレッド階段(Spread Ladder)読み取り戦略について

以下では、スプレッド階段(Spread Ladder)読み取り戦略 を、
“定義 → なぜ階段が生まれるのか → 読み取りポイント → ブレイク方向予測 → エントリー → EA化 → リスク”
まで、プロレベルで徹底的に分解して解説します。


目次

🔥 【結論】スプレッド階段とは?

スプレッドが「段階的に」数値を変えていく構造のこと。

例:
0.2 → 0.3 → 0.4 → 0.5(階段状に上昇)
0.8 → 0.6 → 0.4(階段状に下降)

この規則的な段階変化(ステップ)が
大口の板調整 or LPのクォート撤退 を示すため、
“これから相場が動く方向を予測できる” という高度戦略。


🧠 ① なぜスプレッドが階段状になるのか?(核心)

スプレッド階段が生まれる理由は大きく3つ。


✔① LPが段階的にクォートを引く(撤退階段)

LP(流動性プロバイダ)は価格リスクを避けるため、
いきなり板を消すのではなく、段階的に薄くして撤退 する。

例:
① Askの最良板を1段引く → スプ0.3
② さらに1段引く → スプ0.4
③ トレンド準備完了 → スプ0.5

これは ブレイク前兆の典型パターン


✔② 大口注文が階層状に板を吸っていく(吸収階段)

大口が連続的に成行を入れた結果、
板が段階的に吸われる形。

例:売り吸収

  • Bidが0.2 → 0.3 → 0.4 と広がる
    → 下方向へ落ちる準備。

✔③ 流動性が低い時間帯の自動階段

夜間や休日明けなどは、
LPの値付けが荒く階段状になりやすい。

ただしこれは 価値のないノイズ階段
取引には不向き。


📊 ② 階段には“方向性がある”

階段は上昇か下降で意味が変わる。


🔸 階段上昇(Spread Step-up)

例:0.2 → 0.3 → 0.4 → 0.5

これは:

  • どんどん板が薄くなっている
  • とくに Askが先に跳ねているなら上ブレイク準備
  • Bidが先なら下ブレイク準備

階段上昇は
「動くために片側の流動性が吸われている」状態。


🔸 階段下降(Spread Step-down)

例:0.6 → 0.5 → 0.4 → 0.3

これは:

  • 流動性が戻ってきている
  • ブレイクではなく 反発(リバ)準備 のケースが多い
  • より板が厚くなり、反対方向の調整が起きやすい

階段下降 → しばらく逆方向へ向かいやすい。


🎯 ③ “本当に意味がある階段”の条件(最重要)

意味がある階段=
次の価格変動を予兆する階段 のこと。

以下すべてを満たすと強力。


✔① 片側だけの階段

Askだけ階段 → 上ブレイク準備
Bidだけ階段 → 下ブレイク準備

両側が等しく階段になる場合はノイズ


✔② 階段の“段数”が3段以上

2段はノイズ率が高い。
3段以上(0.2 → 0.3 → 0.4 → 0.5)は本物率UP。


✔③ ブレイクライン(高値/安値)直前で発生

価格がレンジ中央の場合は使わない。


✔④ 階段の間隔が短い(0.1〜0.4秒以内)

“連続性の階段”ほど板が吸われている証拠。


✔⑤ 階段後にスプレッドが「戻らない」

0.2 → 0.3 → 0.4 → 0.5 → 0.4
のように、完全に戻らず高止まりするのは
ブレイクの直前パターン


📈 ④ 階段 → ブレイクの典型パターン


🔥 パターン1:上昇階段 → Ask片側 → 上ブレイク

最も強い王道パターン。

  1. スプレッド 0.2 → 0.3 → 0.4(Ask側が主)
  2. 板が上側で消えていく
  3. 上値がスカスカ状態
  4. 価格が上にブレイク

🔥 パターン2:下降階段 → 収束 → 反発ブレイク

例:夜間などで
0.7 → 0.6 → 0.5 → 0.4
と徐々に狭くなる。

これは逆張りで使えるが
勝率は上昇階段より低い。


🔥 パターン3:階段 → 偽逆行 → 本命ブレイク(大口トリック)

一番プロが好きなパターン。

  1. 階段上昇(本命上)
  2. 価格が一瞬だけ下にフェイク
  3. 直後に強烈な上ブレイク

🎯 ⑤ エントリーの具体的方法


① 階段が3段以上完成 → 片側方向が明確になった瞬間に成行

例:
0.2 → 0.3 → 0.4
Ask側が跳ね続ける
→ ロング確定


② 階段後の“最初の小反発”を確認してエントリー

階段 → 軽い逆行 → 本命方向
このパターンは勝率が非常に高い。


③ 階段後のスプレッドが完全に元に戻らないときに入る

0.2 → 0.3 → 0.4 → 0.5 → 0.3
(戻らず余韻が残る)

この余韻は
LP撤退の跡 なので方向性が強い。


⑥ EA化ロジック(アルゴ構造)

EAを組む場合:


① 直近n秒のスプレッド変化リストを保存

Tick単位でスプレッド配列を作成。


② 連続増加(または減少)を検出

Spreadt>Spreadt1>Spreadt2Spread_{t} > Spread_{t-1} > Spread_{t-2} \dotsSpreadt​>Spreadt−1​>Spreadt−2​…

段数=3以上で階段認定。


③ Ask/Bidどちら側が原因か判定

(片側階段か両側階段かの仕分け)


④ 直近の高値/安値までの距離

距離が近いとのみエントリー。


⑤ 階段後の平均収束位置を計算

スプが戻らず0.1以上余韻が残れば強シグナル。


⑥ 成行エントリー + 逆計算SL

階段戦略は逆行幅が極小なので
損切りは浅くてOK(2〜5pips)。


⑦ リスク・注意点


❌ 両側階段はノイズ

方向性ゼロ。エントリー禁止。


❌ 階段が“夜間の流動性不足”の可能性

値動きにならず、ただのフラットレンジ。


❌ 階段後に急収束した場合

ブレイク否定。逆方向へ飛ぶ。


❌ DD業者(IS6など)は階段が“内部ノイズ”の可能性

LPではなく
サーバー内調整による階段 が存在する。

これは「偽物の階段」なので要フィルタ。


📌 ⑧ まとめ(要点だけ圧縮)

重要項目内容
階段の意味LP撤退 or 大口吸収の“段階的板崩壊”
最重要ポイント片側だけの階段(非対称階段)
階段の段数3段以上で本物率UP
ブレイク方向Ask階段→上、Bid階段→下
強い階段ブレイク直前+収束が不完全
弱い階段両側階段・夜間階段・偽階段

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