IS6FXのスプレッド最小値アタック（Minimum Spread Attack）

以下では、スプレッド最小値アタック（Minimum Spread Attack） を、
“定義 → 仕組み → 主要ロジック → エントリー方法 → 実例 → EA化 → リスク”
まで、スキャルピング・高速戦略向けに体系的に詳しく解説します。

🔥 スプレッド最小値アタック（Minimum Spread Attack）とは？

一言でいうと、

市場のスプレッドが “最小値（最狭値）” になった瞬間を
高精度エントリーのトリガーにし、
その状態が示す“流動性集中”を利用して
高確率で反発・ブレイクを取る戦略。

つまり、

スプレッドが通常より“極端に狭くなる瞬間”
流動性が一時的に“集約される瞬間”
価格の方向性が“一方向に決まりやすい瞬間”

これらのタイミングを 攻撃（Attack）ポイントとして利用 する。

🧠 なぜ「最小スプレッド」が狙い目になるのか？

スプレッドが最小化する時、市場内部では以下が起きています：

✔ ① 流動性が最も厚くなる

BidとAskが極端に接近する＝
板が詰まり、流動性が最大化している状態。

→ 価格が“動ける準備”が整った瞬間。

✔ ② LP（流動性プロバイダ）の見解が一致

複数LPのクォートが“同じ価格帯に集中”するため
市場が 方向性を決める直前の“均衡点”。

✔ ③ その後は必ず「最小値 → 拡大 → 方向性確定」の流れになる

Minimum → Not Minimum（拡大する）
この拡大方向が 価格方向の先行指標 になる。

✔ ④ “最小スプレッド＝動き出しの起点” である

スプレッドが狭いと

約定しやすい
成行が流れ込みやすい
大口が入りやすい

→ 次の値動きが急増しやすい。

📈 スプレッド最小値アタックの3大ロジック

🔸 ① 最小値後の“初回拡大方向”を狙う（最も基本）

例：
0.1 → 0.2 → 0.4 と Ask側が先に広がった
→ 上方向のブレイク準備完了
→ ロング

（Bid側が先ならショート）

🔸 ② 最小値の“滞留時間”からブレイク強度を予測する

最小スプ滞留が：

0.1〜0.3秒：弱い（ノイズ）
0.5〜1.0秒：中
1秒以上：強い（大口が溜まっている）

滞留時間が長いほど その後の方向性が強くなる。

🔸 ③ 最小値 → ミニ吸収 → ブレイクの三段構造を取る

よくある流れ：

最小スプレッド 0.1
成行が入り 0.2 に広がる
板が薄い側へ一瞬だけ逆行（吸収）
本命方向へブレイク

この構造は 非常に強いブレイク予兆。

🎯 エントリー方法（精度の高い順）

🔥 ① 最小値 → 最初の拡大方向へ順張り（王道）

例：
スプ 0.1 → 0.1（滞留） → Ask側だけ 0.3 に広がる
→ ロング確定

ポイント：

最小値からの“片側先行拡大”がカギ
ブレイク開始の直前サイン

🔥 ② 最小値 → 偽逆行（吸収）→ 本命方向の再拡大でエントリー

これはプロがよく使うパターン。

例：
0.1（最小）
→ 逆行方向に 0.2（フェイク）
→ 本命側が 0.4 に拡大
→ 本命方向へエントリー

強烈に伸びやすい。

🔥 ③ 最小値 → 板薄方向へ“先抜け”した瞬間に入る

最低スプは“板が密集”しているサインなので
その後はどちらかに抜けやすい。

抜け方向＝ブレイク方向。

📘 実例（USDJPY）

通常スプ：0.2
最小スプ：0.1
0.1 が 0.8秒続く（長い！）
Ask だけが 0.3 → 0.4 と跳ねる
価格はまだブレイクしていない

→ ロングエントリー

結果：
高値ブレイクから +4〜15pips の上昇に繋がるケースが多い。

🧪 最小スプレッドの“強度判定”

強い最小値の特徴：

✔ 最小値の滞留が長い（0.5秒以上）
✔ Ask/Bidの片側だけが先行して広がる
✔ 最小値直後の動きが緩やか（吸収がある）
✔ 高値 or 安値に近い
✔ 経済指標時間以外で発生

弱い最小値：

✖ 指標前の“偽最小”
✖ DD業者の演出ノイズ
✖ ランダムに狭いだけの瞬間

⚙ EA化ロジック（アルゴ視点）

EAに組み込むときは以下の条件が重要。

① 最小スプ検知

$Spread_t = \min(Spread_{t-n \sim t})$ Spreadt=min(Spreadt−n∼t)

② 一定時間の滞留をチェック

$min\_duration > threshold$ min_duration>threshold

③ 片側の先行拡大方向を検知

$Ask\_jump > Bid\_jump + \alpha$ Ask_jump>Bid_jump+α

④ 高値安値付近か判定

（ブレイク準備か判断）

⚠ リスク（注意点）

❌ 指標直前の最小スプは偽シグナル

LPが一時的に集約しているだけ。

❌ スプレッド操作のある業者（DD）は使えない

“最小スプの演出” が多いため無効。

❌ スリッページリスク

ブレイク系なので滑ることもある。

❌ 最小値が短すぎる場合

ランダムノイズ。方向性が出ない。

📌 まとめ（要点）

項目	内容
手法名	スプレッド最小値アタック（Minimum Spread Attack）
狙い	流動性集中 → 方向性確定の瞬間を攻める
基本構造	最小スプ → 片側拡大 → ブレイク
強み	ブレイクを価格より先に検知できる
必要	ECN・Tick監視・低遅延
危険	指標前、DDノイズ、超短滞留