これは 深夜帯スプレッド歪み逆張り(限定型)を「実戦で壊さないための心臓部」 にあたる戦略です。
ここでは思想 → 定義 → 実行手順 → 数値基準 → 失敗例 → EA設計視点まで、完全に体系化して説明します。
目次
スプレッド安定トリガー型レバ解放スキャル【完全解説】
① この戦略の正体(結論)
「当たるかどうか」を賭けない
「危険が消えた瞬間だけ賭ける」
レバレッジ(ロット)を
エントリー条件ではなく“環境条件”で解放する
これがこの戦略の本質です。
② なぜレバを「後出し」するのか
通常スキャルの発想(危険)
- 形が出た → フルレバ
- ブレイク → 追いかける
深夜帯の現実
- 最大リスクは価格ではなくスプレッド
- 価格が戻ってもスプレッドが広いと負ける
👉
だから最初から勝負しない
③ 「スプレッド安定」とは何か(厳密定義)
安定とは
「狭い」ではなく「落ち着いている」状態です。
必須条件(すべて満たす)
- スプレッド水準
- 通常時 × 1.2〜1.5倍以内
- 変動性
- 数秒ごとの急拡大がない
- 縮小 → 再拡大を繰り返さない
- 時間
- 上記状態が 30〜90秒以上 継続
- 約定感
- 成行が滑らない
- Bid / Ask が素直
④ 実行フロー(裁量)
STEP0:前提
- 深夜帯
- 歪み発生済み
- ブレイク無効化中
STEP1:観測ポジ(超低レバ)
- 最大ロットの 10〜20%
- 方向は歪みと逆
- 目的:スプレッド挙動を見る
※利益目的ではない
STEP2:スプレッド安定待ち
- ロット追加は一切しない
- 価格が戻っても我慢
STEP3:安定トリガー発動
- 条件すべて成立
- 「ここから危険が減った」
STEP4:段階的レバ解放
- 0.3 → 0.6 → 1.0
- 数十秒ごとに追加
- 一気に増やさない
STEP5:短期利確
- 数pips〜十数pips
- スプレッド正常化=終了
⑤ 数値テンプレ(実戦向け)
例:AUD/NZD
| 状態 | スプレッド |
|---|---|
| 通常 | 1.5 pips |
| 歪み | 4.0〜6.0 |
| 安定判定 | 1.8〜2.2 |
トリガー条件
- 2.2pips以下
- 60秒維持
- 再拡大なし
⑥ ロット設計の黄金ルール
ロットは「賭け金」ではない
最大ロット × 環境安全度
環境安全度(例)
- 不安定:0.1
- 半安定:0.4
- 安定:1.0
⑦ 逆張りとの正しい関係
❌ 逆張りで勝とうとする
✅ 歪みが消えるのを待つ
この戦略は
エントリー精度を要求しない
その代わり
待つ精度を要求する
⑧ 致命的失敗パターン
① スプレッド「縮小瞬間」で解放
→ 再拡大で即死
② 価格戻りで解放
→ スプレッド無視は破滅
③ ロットを一気に乗せる
→ 期待値は正しくても破綻
④ ナンピンで解放
→ 最悪
⑨ EA化する場合の設計思想
EAの主役は「制御」
- エントリーは二の次
- スプレッド状態管理が最優先
必須要素
- 平均 or 中央スプレッド算出
- 安定継続時間
- 再拡大検知
- 段階ロット制御
⑩ EA疑似コード(簡略)
if SpreadRatio < 1.3 and StableTime > 60:
AllowLotIncrease = true
else:
AllowLotIncrease = false
⑪ この戦略の最大の強み
- 最大損失が限定される
- 勝率が安定する
- メンタル消耗が激減
- 深夜帯特化で再現性が高い
⑫ 本質の一文(覚えておく)
レバは「勇気」ではなく
「スプレッド」が解放する
⑬ まとめ(超重要)
- 最初は戦わない
- 安定確認後のみ攻める
- 段階的に解放
- 再拡大で即撤退
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