**スプレッド変化モメンタム戦略(MTF判定)**は、
「価格ではなく“スプレッドの変化速度(モメンタム)”を先行指標として使い、
上位足で“やっていい方向”を決め、下位足で仕掛ける」
という、ECN環境(MYFXMarkets向き)専用の上級戦略です。
単なるスプレッド観察ではなく、MTF(マルチタイムフレーム)で役割分担するのが核心です。
目次
① 戦略の本質(最重要)
価格より先に何が動く?
- 流動性 → スプレッド → 価格
- LP(流動性提供者)の姿勢が変わると、まずスプレッドが反応する
👉
スプレッドの「縮小/拡大の勢い」=内部モメンタム
これを上位足で方向確認、下位足でトリガー化します。
② なぜMTFが必須なのか
単一足の問題
- スプレッドはノイズが多い
- 瞬間的な縮小・拡大に振り回される
MTFの解決
- 上位足=ノイズ除去(方向許可)
- 下位足=瞬間検知(実行)
👉
「方向」と「タイミング」を分離
③ 基本構造(王道3レイヤー)
| レイヤー | 時間足 | 見るもの |
|---|---|---|
| 環境認識 | 1H / 4H | トレンド・相場質 |
| 判定 | 15分 | スプレッド状態 |
| 実行 | 1分 / 5分 | スプレッド変化 |
④ 上位足(1H/4H):方向フィルター
見るポイント
- 価格が
- 長期MA(SMA100/200)の外側
- 高値・安値の更新方向
- ボラティリティが死んでいない
判定
- 上昇環境 → ロング系のみ
- 下降環境 → ショート系のみ
- レンジ → この戦略はやらない
👉
上位足は「レバ禁止/許可」を決める役
⑤ 中位足(15分):スプレッド状態判定
ここがこの戦略の心臓部
狙う状態
- 平均より明確に狭いスプレッド
- かつ
- 価格は小さく調整(押し目・戻り)
👉
「参加者は多いが、まだ動いていない」
NG状態
- スプレッドが広い
- 価格が荒れている
- 指標直前
⑥ 下位足(1分/5分):モメンタム検知
スプレッド・モメンタムとは?
- スプレッドの変化速度
- 例:
- 0.6 → 0.3 → 0.1 pips(加速縮小)
- 0.1 → 0.4(反転拡大)
ロング例(順張り)
- 上位足:上昇トレンド
- 中位足:狭スプレッド+押し目
- 下位足で:
- スプレッドが急縮小
- 同時に実体が伸び始める
- 縮小ピーク直後でロング
👉
「スプレッドが先、価格が後」
⑦ なぜ縮小→拡大がエントリーポイントか
- 縮小中:LPが価格を受けている
- 拡大転換:
- 受け切れなくなり
- 価格が走り出す
👉
拡大の“初速”=最も滑りにくい
⑧ 損切り・利確設計
損切り
- 下位足の
- 直近安値/高値
- または
- スプレッドが再拡大しても価格が進まない
👉
スプレッド論理が崩れたら即撤退
利確
- +1Rで半分
- 残りは
- スプレッド急拡大
- or 実体減速
👉
伸ばしすぎない
⑨ 数値イメージ(MYFXMarkets想定)
- EURUSD(プロ口座)
- 平均:0.3〜0.6 pips
- 狙い:
- 0.1〜0.2までの縮小
- → 0.4以上への反転
資金100万円・許容0.5%
→ 実効レバレッジ 10〜20倍
⑩ 勝率・特性
- 勝率:55〜70%
- RR:0.8〜1.8
- トレード回数:少なめ
👉
「条件待ち」ができる人向け
⑪ よくある失敗(致命的)
❌ 上位足を見ない
❌ 縮小中に飛び乗る
❌ レンジ相場で連打
❌ 指標前後に使う
⑫ 他スプレッド戦略との違い
| 戦略 | 狙い |
|---|---|
| インサイダーブレイク | 縮小=ブレイク予兆 |
| VWAP逆張り | 異常値の回帰 |
| 変化モメンタム | 縮小→拡大の速度 |
⑬ まとめ(核心)
- スプレッドは“内部の足音”
- MTFでノイズを殺す
- 変化率をトリガーにする
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