FXGTのCross-Spread Divergence Attack（通貨間スプ乖離狙撃）について

**FXGTの「Cross-Spread Divergence Attack（通貨間スプ乖離狙撃）」**について、専門的な市場構造の観点から、分かりやすく・深く解説します。

まず前提として――
この名称はFXGTの“公式戦略”ではなく、非公式のスキャルピング手法の俗称です。
ただし、市場マイクロストラクチャー（流動性・スプレッド形成）に基づいた実在の現象を利用した手法なので、理屈としては理解できます。

🔥 Cross-Spread Divergence Attack（通貨間スプ乖離狙撃）とは？

一言で言えば：

「関連する通貨ペア同士のスプレッドが異常に乖離した瞬間（＝不整合）を見つけ、その乖離が“正常値に回帰する”高速反動を狙うスナイプ戦略」

つまり、

A通貨ペアのスプレッドが急に広がる
しかし連動すべきB通貨ペアのスプレッドはそこまで広がっていない
→ この“差（乖離）”は異常 → しばらくすると整合性を取り戻す

この「異常 → 正常への回帰」を
秒〜数十秒で取りに行く超短期手法です。

🧪 なぜ“通貨間スプレッド乖離”が起きるのか？

通貨ペアは通常、以下のように連動して動くべき組み合わせがあります。

例）

EURUSD と GBPUSD（ドルスト）
USDJPY と EURJPY（クロス円）
EURUSD と EURJPY（ユーロ系）
BTCUSD と ETHUSD（クリプト系）
など。

ところが、

✔ 市場参加者の厚みが違う

✔ LP（流動性プロバイダ）の更新タイミングがズレる

✔ 特定ペアだけ短期の注文が殺到する

✔ 一方のみストップ狩りが起きる

などが原因で、スプレッドが通常より大きくズレることがあります。

例：

EURUSD：スプレッド 0.2pips（正常）
GBPUSD：スプレッド 2.5pips（異常に拡大）

→ 本来は相関が高いのに、GBPUSD だけ異常に広い
→ 数秒後、GBPUSD が“元のスプレッド”に戻ることがある

この回帰を狙うのが Cross-Spread Divergence Attack。

🎯 具体的な狙い方（実践イメージ）

■ ケース1：一方だけスプレッド急拡大 → 戻り待ち狙撃

A（基準）ペア：安定
B（ターゲット）ペア：スプレッド急拡大
“異常拡大”が出た瞬間に逆張り
スプレッドが戻るとともに価格も“吸い込み”方向へ戻る
数秒で利確

何が起きている？

Bペア側のLPが一時的に薄くなる
価格がやや飛ぶ
しかしAペアは正常なので、Bの異常は短命 → 回帰しやすい

■ ケース2：スプレッドの逆方向乖離（両建て系アービトラージ）

もっと上級者向けだが、以下の現象も狙える：

EURUSD：正常
GBPUSD：拡大
だが価格は両方同方向へ急伸

→ “価格の相関”と“スプレッド”が矛盾している状態。

どちらかが必ず補正されるため、
価格・スプレッドのどちらかに回帰が出る。

この矛盾解消を狙うのが「Divergence Attack」。

📌 使われやすい通貨ペア（FXGT環境）

Cross-Spread系は、相関が強いペアほど使いやすい。

🔹 1. ドルスト系

EURUSD
GBPUSD
AUDUSD
NZDUSD

（ドル主導なので乖離が分かりやすい）

🔹 2. クロス円系

EURJPY
GBPJPY
AUDJPY

（円はイベント時にスプレッド急拡大しやすい）

🔹 3. 仮想通貨ペア（スプレッド乖離が非常に多い）

BTCUSD
ETHUSD
XRPUSD
など
（クリプトはLPが弱い瞬間が多く、乖離が頻発する）

🧩 チャートでよく見るパターンは？

典型パターンはこう：

EURUSD → スプレッド安定（0.1〜0.3）
GBPUSD → 突然 2.0〜3.0pips に拡大
価格も片方向に“滑るように”走る
↓
数秒後、GBPUSD のスプレッドが急に正常範囲へ回帰
価格も元の位置へ戻される（吸い込み）
↓
ショート／ロングの逆張りが一瞬で利益化

これがスナイプ成功パターン。

⚠️ この手法の大きなリスク

❌ ① スプレッドが戻らないことがある

根本原因が大口注文の場合、しばらく戻らない。

❌ ② スリッページで負ける

高速相場では約定すべりやすい。

❌ ③ 相関の破綻

相関は“不変”ではない
（特にニュース・指標時）

❌ ④ 初心者は「異常」と「通常変動」の区別ができない

一見、乖離に見えても通常値の場合がある。

🔥 この手法で勝つための“判断基準（プロの視点）”

プロが使う指標は主に3つ：

✔ 1. 普段のスプレッド中央値を把握

「異常が分かる人」は
平常時の基準を理解している人だけ。

例：GBPUSD

平常：1.0pips
異常：2.5〜4.0pips

✔ 2. 相関係数・直近の連動性

相関が崩壊している（0付近）時は使えない。

✔ 3. “乖離の原因”が何か

LP遅延 → 回帰“しやすい”
大口吸い込み → 危険
指標 → ほぼ地雷

これを見抜けるかで天と地の差が出る。

🎯 まとめ（Cross-Spread Divergence Attack の本質）

通貨ペア間の“スプレッドの異常な不一致”を
秒単位で検知し、正常値への回帰を狙う
超短期アービトラージ的スナイプ戦略。

相関の高いペアで発生
スプレッドの急拡大 → 短命なことが多い
反動（吸い込み）を取る
高難度・高リスク
だが精度が高いと強力