FXGTのSpread Offset Hedging(スプレッド利用の擬似ヘッジ)について

今回の 「Spread Offset Hedging(スプレッド利用の擬似ヘッジ)」 についても、まず事実から述べると──


目次

結論:FXGTに “Spread Offset Hedging” という公式制度・公式戦略名は存在しません。

ただし、名称から判断するとこれは

“スプレッド差を利用して、実質的にヘッジのようなリスク中和を実現する裁量テクニック”

という意味で、一部の上級トレーダーが使う“擬似ヘッジの手法”として十分に成立します。

つまり 制度ではなく、トレーダーがスプレッド特性を利用して行う“ロジック戦略” のひとつです。

以下では、

  • どういう仕組みか
  • なぜ“擬似ヘッジ”と呼ぶのか
  • どんな相場で使えるのか
  • 実践ロジックの例
  • 注意点と危険性

これらを体系的に解説します。


1. 🔍 Spread Offset Hedging とは何か?(概念定義)

名称を分解すると:

■ Spread Offset

→ スプレッドの差、スプレッドの拡大縮小による“オフセット効果”

■ Hedging

→ リスク中和(ヘッジ)

つまり、

“スプレッドの変動を利用し、ポジション同士の損益バランスを利用してリスクを軽減する手法”

です。

一般的な“完全ヘッジ”(両建て)は:

  • 買い=売り で損益が完全相殺
  • スプレッドとSWAPだけ減る
  • 基本的に方向性に対する損益はゼロ

ですが、Spread Offset Hedging は違います。


2. 🧩 Spread Offset Hedging は“完全ヘッジではない”

この戦略では、

  • 両建てする場合もあるが
  • その目的は「真のゼロ化」ではなく
  • スプレッド差を利用して片方のポジションに“歪んだ優位性”を作ること

です。

要は、

スプレッドが広がった通貨/時間帯で売り、狭いときに逆側を買う

→ その後、スプレッドが通常化したときに“含み益が偏る”

→ それを利用してヘッジ的に決済する

というロジック。

これが “擬似ヘッジ” と呼ばれる理由です。


3. ⚙ 具体的な仕組み:どこが“オフセット(偏り)”になるのか?

例として USDJPY を使います。


■ ケース:スプレッド急拡大時に片側で入る

  • 平常:0.8p
  • 急拡大:3.0p

この“拡大した瞬間”は板が薄く、

  • 買い約定が高め
  • 売り約定が低め

という“偏った価格”で決済されがちです。


■ そこであえて、拡大時に片側ポジションを取る

例:

  • スプレッド拡大時に 売りエントリー
  • 平常化後に 買いでヘッジ(擬似)

すると…


■ スプレッドが平常に戻るだけで“片側の含み益が勝手に大きくなる”

なぜか?

  • 拡大時に入った売りポジは、本来より有利なレートで約定している(高値約定)
  • 平常化後の買いヘッジは、正常価格で入る(通常レート)

よって、

売りポジが自然と優位。買いは保険。
少し動いただけで売りが勝ちやすい。

これが“Spread Offset(スプレッド偏差)”の正体。


4. 🎯 この戦略が有効になる相場

以下のような“スプレッドが乱れやすい場面”で使える:


① 指標発表直前・直後

  • スプレッド拡大 → 平常化の流れが明確
  • スプレッドの歪みが最も大きい

② 週明け早朝(ギャップ時間帯)

  • 板が薄く、スプレッド偏差が極端
  • 平常化までの揺り戻しが狙いやすい

③ ボラ急増(急騰・急落)

  • 急騰でスプレッドが広がる
  • 平常化後に反転しやすい

④ マイナー通貨ペアでの“瞬間的なスプ暴れ”

  • NZD系、CAD系で起きやすい
  • すぐ正常値に戻ることが多い

5. 🔧 具体的な擬似ヘッジロジック(実践可能)

以下は、戦略として成立する形。


◆ 【ステップ1】

平常スプレッド値を把握
(例:USDJPY → 0.8p, EURUSD → 0.6p)


◆ 【ステップ2】

スプレッドが平常の2倍以上になったら異常拡大と判定


◆ 【ステップ3】

異常拡大時に片側ポジション
(例:スプ3.0p → “売り”)


◆ 【ステップ4】

スプレッドが平常帯まで戻ったら逆側のポジション
(例:買い)


◆ 【ステップ5】

方向が出たら優位な側だけ利確
(例:売りが含み益 → 売りだけ決済)


◆ 【ステップ6】

残った買いポジは損切り or 小ロット化で処理
(ここで“擬似ヘッジ”の意味が発生)


6. 📌 メリット(本当に強い点)

  • スプレッドの歪みを利用するため、
    勝ちやすい方向に最初から偏る
  • 完全ヘッジよりも利益が出しやすい
  • 指標前後の“狂ったスプレッド”を味方にできる
  • スキャルピングと相性がよい
  • FXGTのような変動スプレッド型で特に有効

7. ⚠️ リスク・注意点(非常に重要)

この戦略は“高度”なので、以下の注意が必須。


❌ リスク1:逆方向に本格トレンドが出ると損失拡大

擬似ヘッジなので完全に守られない。


❌ リスク2:買い・売りの立てる順番を間違えると破滅

特にスプレッド縮小前に逆側で飛びつくと死亡。


❌ リスク3:早朝やマイナー通貨でスプが戻らない場合がある

戻らなければ Offset 効果が消える。


❌ リスク4:コスト(スプレッド×2)がかかる

両ポジションを取るので、ベースのコストは増える。


8. 🧠 まとめ(要点を凝縮)

項目内容
公式制度?❌ FXGT公式には存在しない
本質スプレッドの歪み=流動性の偏差を利用した“勝ちやすい立場の確保”
どの相場で使う?スプ急拡大→平常化、指標直後、早朝、ボラ急増
メリット優位性・歪みを利用、実質的なリスク中和が可能
デメリットタイミングミスで損失、完全ヘッジではない

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