ThreeTraderのマルチタイムフレーム順張り+トレンド継続拡張戦略

FXのマルチタイムフレーム順張り+トレンド継続拡張戦略」は、いわゆる プロップトレーダーやシステムトレーダーが“波の中の波”を捉えるために使う中核戦略 です。
短期足だけではなく、上位足のトレンド方向を「地形」として読み、その上で下位足で“トレンドが加速・継続する瞬間”に順張りで乗る設計です。

単純なトレンドフォローとは違い、
👉「複数時間軸の整合性 × トレンド持続の確率 × ボラティリティ状態」
を組み合わせることで、押し目・戻りの中の再加速波を捉えることを狙います。

以下で体系的に解説します👇


目次

🧭 1. 戦略の全体像

項目内容
戦略タイプマルチタイムフレーム順張り(Trend Continuation)
狙いトレンド方向に沿った「継続の第2波・第3波」を狙う
コア概念上位足でトレンド方向確認 → 下位足で再加速ブレイクを狙う
有効時間軸4H+1H+15M(または 1H+5M+1M)
エントリー方向上位足トレンドと一致する方向のみ(順張り限定)

🧩 2. マルチタイムフレーム構造(MTFフレームワーク)

この戦略では時間軸を3層で扱います:

目的代表時間軸主な分析指標
上位足(Primary Trend)トレンド方向の特定4H or 1HEMA200, ADX, 構造認識
中位足(Entry Trend)トレンド継続の波形確認1H or 15MEMA50, RSI, ATR
下位足(Execution)タイミング取り・加速検出5M or 1MEMA20, ボリンジャー, VWAP, Volume

📈 3. 上位足トレンド認識ロジック

まず「大きな方向」を間違えると全て崩れます。
上位足ではトレンドを統計的に定義します。

トレンド判定条件(例)

  • EMA50 > EMA200(上昇トレンド)
  • RSI(14) > 55(モメンタム上向き)
  • ADX(14) > 25(トレンド強度あり)
  • 価格がEMA200の上側で推移

→ 条件を満たす場合、上昇方向のみトレード。
(下降トレンドの場合は全て逆条件)


⚙️ 4. 中位足:トレンド継続の「押し・戻し」検出

中位足では「波のリズム」を把握します。
狙いは“押し目完了→再上昇開始”のタイミング。

代表的な継続シグナル

  1. EMA20や50までの押し後、反発足確定
  2. フィボ38.2〜61.8%戻し後に反転
  3. RSIが40〜50帯から再上昇
  4. ローソク足で小陰線の後に陽線包み足
  5. ATRが再上昇(ボラ回復)

→ これが出た時点で、「継続第2波」が近い。


🕐 5. 下位足:エントリートリガー(実際の乗り方)

ここでようやくトレンド再開の瞬間を狙います。

上昇トレンド継続型(ロング例)

  1. 上位・中位で上昇条件が成立中
  2. 下位足(5M or 1M)で直近高値ブレイク
  3. EMA9 > EMA21(短期モメンタム上昇)
  4. VWAP上抜け、ボリバン収縮→拡大(BBスクリュー)
  5. ティックボリューム増加(勢い確認)

→ 成立時に Buy Stop エントリー

下降トレンド継続型(ショート例)

  • 上位・中位が下降条件
  • 下位足で直近安値ブレイク
  • EMA9 < EMA21、VWAP下抜け
  • ATR上昇中
    Sell Stop エントリー

🎯 6. 利確・損切り・継続拡張設計

📍 損切り(SL)

  • 直近スイング反対側 ± 1ATR
  • または EMA20 逆抜け
    → 小さめに設計(リスク1%以内)

💰 利確(TP)

  • SL×1.5〜2.0(固定RR)
  • または上位足抵抗帯
  • またはトレイリングストップ(ATR×1.5)

🔁 トレンド拡張対応(第2波・第3波狙い)

トレンドが伸びる局面では:

  • ポジションを部分利確+追加エントリーで拡張
  • 条件:中位足のEMA20 or 50反発が続く限り再IN

📊 7. トレンド継続検出ロジック(定量条件)

指標意味継続条件
ADX(14)トレンド強度>25:トレンド維持中
MACDヒストグラムモメンタム変化0ライン上で再上昇
RSI再加速確認55〜70で上昇中
ATRボラ維持上昇傾向を維持
Price Channelレンジ回避ブレイク上側推移中

これらを同時に満たす場合、「継続波エリア」と判定します。


⏰ 8. トレンド拡張のエントリーパターン例

✅ パターンA:押し目再加速型(ロング)

  1. 上位足:上昇トレンド確定
  2. 中位足:EMA50タッチ反発
  3. 下位足:高値ブレイク+ボリ拡大+ボリューム急増
    Buy

✅ パターンB:ブレイク後のモメンタム継続型

  1. 上位足:EMA200上側、ADX>30
  2. 中位足:レンジ上限ブレイク
  3. 下位足:プルバック後の再ブレイク
    Buy
    ※これはトレンド第3波を狙うタイプ。

🧮 9. EA / システム実装ロジック(擬似コード)

if EMA50_H4 > EMA200_H4 and ADX_H4 > 25:
    if price_M15 > EMA50_M15 and RSI_M15 > 55:
        if price_M5 > prevHigh and Volume_M5 > avgVolume*1.3:
            entry = "BUY"
            sl = prevLow - ATR_M15*0.8
            tp = entry_price + ATR_M15*1.6

→ マルチタイムフレームで条件を階層的に確認。
(上位でトレンド承認 → 下位でトリガー発動)


⚠️ 10. よくある失敗パターンと対策

問題原因改善策
上位足と下位足が逆方向タイムフレーム整合性の欠如「上位一致時のみエントリー」ルールを徹底
ダマシブレイクレンジブレイク直後の反転ATR上昇 or ADX上昇確認後に限定
過剰エントリー小波動に反応しすぎATR閾値 or Volume閾値で静観モード設定
早利確継続波を伸ばせないトレイリング+部分利確を併用

✅ 11. 戦略まとめ

要素内容
コア思想上位足トレンドに順張りし、押し目再加速を下位足で取る
対象トレンド相場・ブレイク後の継続期
有効時間軸4H+1H+15M(中期)または1H+5M+1M(短期)
成功の鍵「トレンド方向統一 × モメンタム再拡大 × タイミング精度」
勝ちパターン第2波・第3波を狙う波乗り型順張り
目次