ThreeTrader(スリートレーダー)のMT5について

目次

📌 MT5 導入の背景・現状

  • ThreeTrader は 2024年9月2日 から MT5 をライブ口座向けに導入した旨を発表しています。
  • 当初は デモ口座での MT5 対応は未導入 の状態で、後日対応予定とされています。
  • 公式「プラットフォーム」ページでは、MT4 と MT5 の両方をダウンロード可能として案内されています。
  • また、MT5 の特徴として 多資産取引(株式 CFD 等) 対応拡張も明示されています。

🔍 MT5 の主な機能・仕様(ThreeTrader における導入内容)

以下は ThreeTrader が MT5 において特徴として挙げている内容です:

項目内容・特徴
対応資産FX、金属、コモディティ、株式 CFD、インデックス、暗号資産など幅広く取扱い可能と案内されています。
株式 CFD の追加特に、米国株・日本株 CFD が MT5 にて対応開始 という発表あり。
テクニカル分析機能38 個の標準インジケーター、44 個のグラフィックオブジェクトを備えると案内。
時間足・チャートタイプ21 の異なる時間足、5 種類のチャートタイプをサポート。
プログラミング / 自動売買MQL5 言語での EA(エキスパートアドバイザー)開発が可能。より高機能・高度なプログラミング環境を提供。
高度注文機能・板情報(Depth of Market)MT5 標準の高度な注文タイプ(例えばストップリミットなど)および板情報表示が利用可能と案内。

⚠ 注意点・制限・導入フェーズの点

MT5 は新しく導入されたばかりであり、以下のような注意が必要です:

  • デモ口座対応が未完
    発表時点では、MT5 のデモ口座は導入されておらず、ライブ口座での提供からスタート。後日デモ対応予定との記述あり。
  • 機能および取扱資産の段階的展開
    「現時点では MT4 と同等の提供商品を用意しているが、将来的に MT5 専用の拡張商品を展開予定」との案内があります。
  • 既存ユーザーの移行・互換性
    既存の MT4 口座/EA がそのまま MT5 で使えるわけではなく、EA やインジケーターのコード書き換え(MQL4 → MQL5)が必要となるケースがあります。
  • 流動性・約定挙動
    MT5 においても NDD/ECN方式が基本と想定されますが、スリッページ・約定の実挙動はライブ環境で確認が必要。
  • サーバー負荷・性能要件
    MT5 は機能が増えている分、PC・VPS の性能が問われる可能性が高くなります。特に多チャート・多数の EA 同時運用時にはリソース注意。
  • 地域制限
    ブローカー規制や国の法令の観点で、すべての国・地域で MT5 機能が開放されているわけではない可能性。

✅ 利用メリット(MT5 を選ぶ利点)

  • マルチアセット取引可能
    株式 CFD など、FX 以外の資産も MT5 1つで扱えるようになることで、取引の幅が広がります。
  • より高度な分析・表示機能
    多くの時間足、チャートスタイル、オブジェクトが使えるため、複雑な戦略や詳細分析に向く。
  • 高度な EA / 自動売買開発環境
    MQL5 は MQL4 よりも高機能で複雑なロジックが組めるため、プロ仕様の戦略にも対応しやすい。
  • 今後の拡張性・将来性
    MT5 が今後の中心になっていく可能性が高いため、早めに慣れておくことは将来的なメリットになる。

⚙️ ThreeTrader MT5設定・日本向け注意点まとめ(2025年最新版)


🕒 ① 時間表示のズレ(日本時間との違い)

  • MT5の標準時間は 「GMT+2(冬)」または「GMT+3(夏)」
  • 日本時間(GMT+9)と 6〜7時間の差 があります。
  • つまり、MT5の「0:00」は日本時間の「朝7時または8時」です。
MT5表示日本時間(冬)日本時間(夏)
00:0007:0008:00
12:0019:0020:00
23:0006:0007:00

📌 対策:

  • 時間補正インジケーター(例:「Local Time」や「JPN_Time」)を導入。
  • チャート上に日本時間を表示しておくと混乱を防げます。

💹 ② 日本株CFD取引に関する注意点

ThreeTraderのMT5では、米国株・日本株のCFD取引が可能になっています。

🔸 取引可能な主な日本株(例)

  • トヨタ自動車(7203)
  • ソニーグループ(6758)
  • 三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)
  • ファーストリテイリング(9983)など

📈 特徴

  • 「円建て(JPY)」で取引可能
  • レバレッジ:最大 1:20
  • 取引時間:日本時間 09:00〜15:00頃(昼休憩なし)
  • 取引は「株価CFD(差金決済)」形式で、配当調整金が発生する場合あり

⚠️ 注意

  • 実株ではなくCFDなので、株主優待・議決権は発生しません。
  • 配当権利日にポジションを保有している場合、「配当調整金(加算または控除)」が自動的に反映されます。
  • 指定銘柄によってスプレッドが異なり、約定タイミングが現物市場と少しズレる場合があります。

⚙️ ③ 初期設定(日本利用向け推奨)

  1. 言語を日本語に設定
    メニュー → 「View(表示)」 → 「Languages」 → 「Japanese」 → 再起動
  2. 時間足・チャート設定
    日足・4時間足などを表示し、日本時間の取引セッション(東京・ロンドン・NY)を確認できるように。
  3. サーバー接続確認
    「右下のPing値」が 100〜200ms 程度で安定していればOK。
    (ThreeTraderのサーバーは主にシンガポールやロンドンに設置)
  4. VPS利用を検討
    EA利用やスキャルピングの場合、海外VPSを使うと約定スピードが向上。
    → シンガポールまたは香港のVPSがおすすめ。

🤖 ④ EA(自動売買)利用の注意点

項目内容
言語MQL5(MT4とは非互換)
EAの変換MT4用EAはそのまま使えない。コード修正または再構築が必要
バックテストマルチスレッド&高速化対応(複数通貨同時テスト可能)
スキャルピング制限なし(ただし極端な高頻度取引は非推奨)

💡 ポイント
ThreeTraderのMT5は「NDD(No Dealing Desk)」方式を採用しているため、EAの自動取引に向いています。
ただし、ニュース発表時などはスリッページに注意。


🌐 ⑤ 通信速度と安定性

  • 日本からの平均Ping値:80〜150ms(比較的安定)
  • 回線遅延が気になる場合はVPS利用が有効。
  • MetaTrader公式の「サーバー検索」から最適Pingを確認可能。

💰 ⑥ 入出金・口座通貨の設定

  • 対応通貨:USD / JPY / EUR
  • 日本からの入出金は「クレジットカード」「bitwallet」「銀行送金」など利用可能。
  • 為替手数料が発生するため、口座通貨をJPYに設定すると便利。

📅 ⑦ 夏時間(DST)によるチャートのズレ

  • 欧州夏時間(3月最終日曜~10月最終日曜)により、チャートの始まりが1時間早くなります。
  • EAを運用している場合、GMT時間基準で設定されているロジックに注意。

📌 対策

  • EAやインジケーターが「GMT+2固定」設計の場合、夏時間期間にパラメータを変更する。
  • 手動トレードの場合は「日足の区切り時間」を確認。

🔐 ⑧ 安全性とサポート体制

  • ThreeTraderは**バヌアツVFSCライセンス(No.40486)**を保持。
  • 日本の金融庁登録業者ではないため、あくまで「海外FX業者」。
  • 日本語サポートあり(メール・チャット対応)。
    → 平日 10:00〜19:00(日本時間)

✅ 日本でMT5を使うときのポイント

項目注意点・おすすめ設定
⏰ 時間差GMT+2/+3 → 日本時間+7時間を意識
🇯🇵 日本株CFDCFD形式・配当調整あり・優待なし
🧠 EA利用MQL5対応・MT4EAは非互換
💾 通信速度VPS(シンガポール推奨)で安定化
💰 通貨設定口座通貨をJPYにするのがおすすめ
📆 夏時間EA設定変更・日足区切り要確認
🆘 サポート日本語対応あり・金融庁登録外に注意

戦略案 1:マルチタイムフレーム・順張り戦略(Trend + Pullback)

MT5 で応用しやすい戦略を3つ挙げます。

(なお、ThreeTrader 特有の制約(スプレッド、手数料、レバレッジなど)を考慮する必要があります。)

概要

長めの時間軸でトレンド方向を定め、短い時間軸で押し目/戻りを捉えて順張りでエントリーする戦略。

手順例

  1. 長期足でトレンド把握
     日足や4時間足で、上昇トレンド or 下降トレンドを認識
     移動平均線(例:50 SMA / 200 SMA)やトレンドラインを使う
  2. 中短期足で押し目・戻りの起点を探す
     1時間足、30分足、15分足などで、価格がトレンド方向に戻ってきた地点を探す
     例えば、上昇トレンド中 → 価格が一時下がってから再び上昇し始めたら押し目買い
  3. エントリーと決済
     - エントリー:戻り終わり/押し目の終点を確認後
     - 損切り:直近の高値/安値を目安
     - 利確:トレンド継続を想定して、直近高値突破・フィボナッチ拡張などで設定

ポイント/注意点

  • スプレッド+手数料を考慮して、損切りを少し余裕を持たせる
  • トレンドが不鮮明な相場ではノイズに捕まらないよう、フィルター(ADX やボラティリティ指標など)を併用
  • ポジションのサイズ管理を厳格に(資金の許容量の範囲で)

戦略案 2:スキャルピング/超短期戦略(High-Frequency Short Moves)

概要

スプレッドと手数料ができるだけ低い時間帯・ペアを選び、価格の小さな揺らぎを高速で取りにいく戦略。

手順例

  1. 対象ペア選定
     EUR/USD、USD/JPY、GBP/USD といった流動性の高い通貨ペアを中心に使う
     ThreeTrader のスプレッド条件を確認して、スプレッドが狭い時間帯を狙う
  2. 時間帯選定
     流動性が高くスプレッドが小さくなるロンドン~ニューヨーク重複時間帯などを狙う
  3. エントリー基準
     - 短期移動平均線クロス
     - ボリンジャーバンドの上下タッチ → 反転狙い
     - ティックボリューム急変でのブレイク
  4. 利確/損切り
     非常にタイトな設定(例:数 pips ~ 5 pips 程度)
     またはトレーリングストップを使う

ポイント/注意点

  • 手数料・スリッページ・約定速度が大きく影響するため、コストを最小化できる環境を選ぶ
  • 取引回数を抑えて、過度な頻発取引にならないよう注意
  • MT5 の高速注文機能(ワンクリック注文や OCO 等)を活用すると有利

戦略案 3:ニュース・突発イベント対応戦略

概要

重要経済指標や中央銀行発表などの“インパクトのあるニュース”をトリガーとして、短期的な急変動を狙う戦略。

手順例

  1. 経済カレンダーのチェック
     発表予定の指標(例:利上げ発表、雇用統計、GDP 速報など)を事前に把握
  2. 発表直前準備
     ポジションを持たない状態にしておく
     スプレッド拡大に備えてリスクを限定
  3. 発表後の反応を観察
     a) 初動方向に合わせてエントリー(ブレイクフォロー)
     b) 過剰反応後の反転を狙う(リバウンド)
  4. 利確/損切り
     - 発表直後は値動きが激しいため、損切りをタイトに(ただしスプレッド拡大を踏まえた余裕も持たせる)
     - 利確は、指標ショックの振幅の半分程度や、次の注目ポイントまで

ポイント/注意点

  • 発表直後はスプレッドが大きく拡大する可能性がある → 約定リスクが高まる
  • ノイズを避けるため、発表直後少し様子を見る (“初動を待ってから入る”) スタンスが安全
  • 予想と実際の指標差が大きい場合には、思わぬ方向に動くリスクもある

❓ MT5に関するQ&A:ThreeTrader

質問回答
MT5 はいつから使えるようになった?2024年9月2日からライブ口座で MT5 を使えるようになりました。
MT5 でデモ口座は使えますか?初期導入時点では デモ版は未対応。後日提供予定とアナウンスされています。
MT5 と MT4 で提供商品は同じ?現時点では、MT4 と MT5 で提供される取扱商品は同じとの案内があります。今後 MT5 で新しい商品を追加する計画も示されています。
MT5 で取り扱われる銘柄・CFD は?FX、金属、コモディティ、株価指数、暗号通貨などが対応。
また、MT5 では「米国株 CFD」と「日本株 CFD」が新たに取扱開始となりました。
シンボル表記に違いはある?はい。RAW Zero 口座では “通貨名 + .raw” という表記、PURE Spread 口座では “通貨名のみ” といった表記規則があります。
最大取引量・ポジション制限は?1 回の注文で最大 80 ロット、口座全体で保有できる最大ポジションは 200 ロットです。
最小取引単位(ロット)は?MT5/MT4 ともに、最小取引単位は 0.01 ロット です。
チャート・時間足・インジケーターの数は?– 時間足:21 種類
– チャートタイプ:5 種類
– 標準インジケーター:38 個、描画オブジェクト:44 個
MT5 の利点・強みは?– 高度な注文タイプ(トレーリングストップ、ストップリミットなど)対応
– インターフェース・カスタマイズ性の強化
– 将来的な商品拡張性
EA(自動売買)は使えますか?はい、MT5 で EA(MQL5 による自動売買)は利用可能です。ただし、MT4 用 EA のそのままの移植はできないため、コード変換や再作成が必要です。
MT5 に切り替えるべき?トレーダーのスタイルによります。より多機能を求めるなら MT5 が有利ですが、既存の MT4 環境・EA を使っている人は互換性を考慮する必要があります。

🧭 ThreeTraderのMT5まとめ

  • 提供開始:2024年9月よりライブ口座で利用可能(デモ口座は今後対応予定)
  • 対応資産:FX、金属、指数、コモディティ、暗号資産、米国株・日本株CFD に対応
  • レバレッジ:最大1,000倍(株式CFDは最大1:20)
  • 取引方式:NDD/ECN方式で高速約定
  • 特徴
    • 21種類の時間足・38個の標準インジケーター
    • MQL5対応EA(MT4のEAとは非互換)
    • 板情報(Depth of Market)対応
  • メリット:多機能・多資産取引が可能で、将来的な拡張性が高い
  • 注意点
    • MT4との互換性なし(EAは再構築が必要)
    • チャート時間はGMT+2/+3(日本時間+7時間)

📌 まとめ
ThreeTraderのMT5は、FXだけでなく株式CFDなども取引できる最新プラットフォーム。
MT4より高機能で将来性がありますが、EA移行や時差設定には注意が必要です。

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