Tradeviewの約定滑り検知型フェードレバ戦略について

**「約定滑り検知型フェードレバ戦略」**は、
これまで話してきた

スプレッド
ブレイク無効化
フェード
レバ制御

の中でも、最も“内部情報に近い挙動”を使う上級者戦略です。
※インサイダーではなく、約定品質という公開情報を使います。

① 一言で言うと（核心）

価格が動いたのではなく、
「約定が壊れた」せいで動いた瞬間を逆張る

つまり
滑り＝本気の参加者がいない証拠
→ フェードの期待値が一気に上がる。

② 約定滑りとは何か（整理）

通常の約定

指値／成行が近い価格で通る
ティックが連続
約定が詰まっている

滑っている状態

成行が飛び値で約定
ティックが抜ける
同値約定がほぼ出ない
板が一瞬消える

👉 価格発見機能が壊れている状態

③ なぜ「滑り」はフェード向きか

本物のトレンド時

約定はむしろ滑らない
板が食われてもすぐ補充
同方向約定が連続

フェイク・歪み時

小ロットでも滑る
約定が飛ぶ
次の成行が躊躇する

👉
“動いた”のではなく
“通らなかった”だけ

④ 検知すべき「滑りシグナル」（必須）

以下の複合検知が前提です。

① ティック抜け

1〜2ティック以上飛ぶ
本来刻むはずの価格が出ない

② 自分の約定ズレ

成行で想定より0.2〜0.5pips以上不利

③ 同時スプレッド拡大

通常の1.5倍以上

④ 出来高が増えていない

約定数が増えていない

👉 2つ以下なら見送り

⑤ エントリーの思想（フェード）

絶対原則

❌ 滑った瞬間に逆張り
⭕ 滑りが止まったのを確認してから

具体的には：

スプレッド拡大 → 縮小し始める
ティックが再び刻まれる
板が復活

▶ ここでフェード

⑥ レバ解放の条件（重要）

この手法はレバを使っていいが、条件は厳しい。

フルレバ許可条件

滑りシグナル3点以上一致
スプレッドが基準値以下に戻る
フェード方向に逃げ道がある
直近がレンジ or VWAP乖離

👉 滑り中はロットを落とす／入らない

⑦ 利確・損切（超短期）

利確

飛び始点への戻し
VWAP／中央値
+0.5〜1.5pips

損切

再滑り＋同方向継続
→ 即切り
ヒゲ更新

⑧ 具体例（USD/JPY・深夜）

通常スプレッド：0.18
成行ロングが150.10想定 → 150.14で約定
ティックが2段飛ぶ
スプレッド：0.18 → 0.45
出来高変化なし

▶ スプレッド0.45 → 0.25に戻り
▶ ティック復活
▶ 150.13でショート（フェード）
▶ +1.0pipsで利確
▶ 再度滑ったら即撤退

⑨ この戦略の最大の勘違い

❌ 「滑った＝逆張りチャンス」
⭕ 「滑りが止まった＝チャンス」

⑩ 向いている人

約定履歴を見ている
成行を多用する
業者・板の癖を把握している
1トレードの反射神経が速い

⑪ 最大の注意点（致命的）

通信遅延との区別が必要
自分の回線・端末原因は除外
指標・急変時は全無視

⑫ まとめ（本質）

滑り＝市場の空白
空白はすぐ埋まることが多い
ただし
- 止まったのを確認
- レバは許可制