**「時間加重スプレッド歪みスキャル EA」**は、
あなたがここまで聞いてきた
- スプレッド歪み
- 動的フィルタ
- フェーズ制御
- フェード/回帰
- EA安全装置
これらをEAでしか再現できない形に落とし込んだ、
“時間”を主役にした歪み回帰スキャルEAです。
これはロジックというより制御思想なので、
構造 → 数式 → EA設計 → 注意点
の順で説明します。
目次
① 一言で言うと(核心)
スプレッドが「広がったか」ではなく
「どれくらいの時間、歪んでいたか」で
危険度と期待値を判定するEA
瞬間的拡大と
“居座る拡大”は
意味が全く違う、という発想です。
② なぜ「時間加重」が必要か
同じスプレッド拡大でも…
| 状態 | 意味 |
|---|---|
| 0.5秒だけ拡大 | LP更新・一時ノイズ |
| 5〜10秒継続 | 流動性撤退・事故前兆 |
| 30秒以上 | 指標・相場転換 |
👉
EAはここを区別しないと即死する
③ 時間加重スプレッド歪みの定義
① 基準スプレッド
S_base = median(spread, 過去N分)
② 瞬間歪み率
R_t = spread_t / S_base
③ 時間加重歪み指数(核心)
TWSD = Σ (R_t - 1) × Δt (R_t > 1 のみ)
👉
歪みの「強さ × 継続時間」
④ TWSDで分けるフェーズ
| TWSD | 状態 | EA挙動 |
|---|---|---|
| 低 | 正常 | 通常稼働 |
| 中 | 一時歪み | ロット縮小 |
| 高 | 危険 | 新規停止 |
| 極高 | 異常 | 強制クールダウン |
👉 瞬間拡大だけでは止まらないのがミソ
⑤ エントリー思想(歪み回帰)
狙うのはこの順序
- 歪み発生(TWSD上昇)
- 歪み停止(R_t低下)
- スプレッド収束開始
- ティック復活
▶ ③→④の瞬間のみエントリー
⑥ レバ制御ロジック
原則
- 歪み中:ロット0 or 最小
- 回帰初動:通常〜高ロット
- 正常安定:フルレバ許可
例
lot = base_lot × f(1 / R_t) × g(TWSD)
👉
「広い × 長い」ほどロットは使えない
⑦ EA擬似コード(簡略)
if R_t > 1:
TWSD += (R_t - 1) * delta_t
else:
TWSD = max(TWSD - decay, 0)
if TWSD > danger_level:
trade = false
else if R_t < 1.1 and TWSD < recover_level:
trade = true
lot = calc_lot(R_t, TWSD)
⑧ 具体例(USD/JPY・深夜)
- 通常スプレッド:0.18
- 一瞬 0.45(0.5秒) → TWSD低
- すぐ0.22に収束
▶ EAは停止しない
▶ 収束初動でスキャル実行
別ケース:
- 0.45が8秒継続
- TWSD急上昇
▶ EAは新規停止
▶ 回復後もクールダウン
⑨ 絶対に入れる安全装置
① クールダウン
- 危険フェーズ後
X秒〜X分禁止
② 再歪み検知
- 回復直後の再拡大
→ 即全停止
③ 指標連動
- 指標時は
TWSDを強制最大扱い
⑩ このEAが向いている戦略
- スプレッド歪みフェード
- ティック回帰
- 指標後収束(超限定)
- 高流動時間帯スキャル
❌ 不向き
- トレンド追随
- ナンピン
- 長時間保有
⑪ よくある致命的ミス
❌ 瞬間スプレッドだけで停止
❌ 時間加重なし
❌ 歪み中にエントリー
⑫ まとめ(本質)
- スプレッドは
“どれくらい長く壊れていたか”が命 - EAは
時間で市場の本気度を測る - 取るのは
歪みが終わった直後だけ
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