**ブローカー品質依存型スキャル(Tradeview向け)**は、
ここまで解説してきた戦略群の 「土台そのもの」 に位置づけられる考え方です。
戦略で勝つのではなく、
“ブローカーの構造的有利”を使って初めて戦略が成立する
という、プロ視点・運用前提レベルの話になります。
目次
ブローカー品質依存型スキャル(Tradeview向け)【完全解説】
1. 戦略の本質(最重要)
一言で
「このブローカーでしか成立しない条件だけを使い、
それ以外の状況では“何もしない”」
- 相場の予測ではない
- インジケーターの話でもない
- 約定品質そのものをエッジにする
👉
“どこで取引するか”が戦略
2. なぜTradeviewが前提になるのか
Tradeview(特に ECN / ILC口座系)の特徴を前提にしています。
Tradeviewの構造的特徴(スキャル視点)
- ECN型(LP直結)
- スプレッド変動が正直
- 約定拒否・リクオートが極小
- スリッページが
→ 良い時も悪い時も「出る」
👉
価格操作型ブローカーでは再現不可
3. 「ブローカー品質」とは何を指すのか
スキャルにおける品質とは👇
| 要素 | 意味 |
|---|---|
| 平均スプレッド | コスト |
| スプレッド分布 | 安定性 |
| 約定速度 | 滑り |
| スリッページ特性 | 公平性 |
| 板の深さ | フロー耐性 |
👉
“狭い”より“素直”が重要
4. Tradeview向けスキャルが成立する理由
多くの海外ブローカー
- スキャル検知 → 遅延
- 内部約定 → スプレッド固定
- フローが歪む
Tradeview
- フローを止めない
- 広がる時は広がる
- 縮む時は異常に縮む
👉
この“振れ幅”が戦略になる
5. ブローカー品質依存型の基本思想
・良い時だけ入る
・悪い時は「存在しないもの」として扱う
・取引回数を極端に減らす
👉
回数を減らしても期待値は下がらない
6. Tradeview向け「使える」スキャル戦略群
◎ 相性が良い
- スプレッドヒストグラム下位帯限定スキャル
- スプレッド縮小後追従トレンド
- 超短期ピラミッディング
- Tick強度(約定加速)系
- VWAP乖離の超短期回帰
✕ 相性が悪い
- 固定スプレッド前提戦略
- 指標博打
- 板薄時間帯の逆張り常用
- ナンピン系
7. Tradeview専用「環境フィルタ」設計
最重要フィルタ①:スプレッド分布
if spread <= P20:
trading_allowed = true
else:
trading_allowed = false
👉
常に「下位帯」しか見ない
最重要フィルタ②:スプレッド変動率
if abs(spread_t - spread_t-1) < threshold:
environment_stable = true
- 急変動=LP撤退
- 安定=LP在席
最重要フィルタ③:スリッページ監視
Tradeviewは
👉 スリッページが“出る”ブローカー
だからこそ:
良い滑りも出る → 正常
悪い滑りだけ → 異常 or 自分が不利
一定時間で
- 正負スリッページ比率を監視
8. エントリー思想(Tradeview前提)
やっていい
- 成行エントリー
- 微細な利幅
- 即撤退
やってはいけない
- 伸ばす前提
- 指値置きっぱなし
- スプレッド無視
👉
「約定できること」を最優先
9. 利確設計(Tradeview向け)
特徴
- 利益は“出やすい”
- だが“長くは続かない”
王道
- 固定pips
- 数秒〜数十秒
- 環境が壊れたら即終了
10. 損切り設計(超シビア)
if spread_expands or execution_delay_detected:
close_immediately()
- テクニカル損切りより
環境損切り
👉
Tradeviewは「逃げやすい」ブローカー
11. ロット設計(品質連動型)
原則
自分の資金ではなく、
“今のブローカー状態”でロットを決める
if spread_Z < -1.0: lot = 1.2
elif spread_Z < -0.5: lot = 1.0
else: lot = 0.0
12. Tradeviewで“やってはいけない勘違い”
❌
- 約定が良いから張る
- ECNだから常に公平
- スプレッドが狭い=安全
✔
- 良い瞬間だけ使う
- 悪い時は完全停止
- ブローカーも相場の一部
13. EA化する場合の前提条件
必須ログ
- Spread履歴
- Slippage履歴
- 約定時間
- Tick頻度
EAの役割
- 取引するか否かの判断が8割
- 売買ロジックは2割
👉
Tradeview向けEA=“環境選別装置”
14. この戦略が破綻する瞬間
- LP構成変更
- サーバー遅延
- 市場構造変化
- 自分のロット過多
👉
“同じ品質が続く”と期待した瞬間に終わる
15. 一言でまとめると
「Tradeviewの“正直さ”を利用し、
嘘をつき始めたら一切触らない戦略」
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