Tradeviewのスプレッド × 主要節目乖離戦略について

スプレッド × 主要節目乖離戦略は、

「流動性が集まりやすい“節目価格”からどれだけ乖離しているか」
×
「そのときのスプレッド状態は正常か／歪んでいるか」

を同時に評価して、
勝率と期待値を大きく引き上げる短期戦略です。

特に

低流動時間帯
レンジ相場
マーケットメイク／短期逆張り

と非常に相性が良いです。

1. この戦略の本質（超重要）

単体戦略の弱点

戦略	弱点
節目逆張り	ブレイクで焼かれる
スプレッド回収	トレンドで片側捕まる

掛け合わせると？

👉
「節目から乖離しているのに、スプレッドが異常に広い」
＝
市場参加者が一時的に引いているだけの可能性が高い

➡ 平均回帰の“質”が上がる

2. 「主要節目」とは何か（定義が8割）

① 価格系節目（静的）

日足／4H 高値・安値
前日高値・安値
週足高値・安値
ラウンドナンバー（00、50）

② 出来高系節目（最重要）

VWAP
Anchored VWAP（イベント起点）
Volume Profile の POC / HVN

③ 注文フロー系節目（上級）

大口約定集中帯
Iceberg 検知位置
長時間滞在価格帯

👉 最低限：VWAP or 前日高安

3. 節目乖離の定量化

基本距離

$D_t = P_t – Level$ Dt=Pt−Level

ボラ正規化（必須）

$D’_t = \frac{P_t – Level}{ATR_n}$ Dt′=ATRnPt−Level

または $Z^{level}_t = \frac{P_t – Level}{\sigma_{price}}$ Ztlevel=σpricePt−Level

乖離の目安

状態	条件
通常
乖離	1.5 <
過剰乖離

4. スプレッド側の評価（同時条件）

スプレッドZ

$Z^{spread}_t = \frac{S_t – \mu_{regime}}{\sigma_{regime}}$ Ztspread=σregimeSt−μregime

（※ regime＝時間帯 or 流動性条件）

状態分類マトリクス（重要）

節目乖離	スプレッド	解釈
小	正常	何もしない
大	正常	トレンドの可能性
小	異常	板歪み・様子見
大	異常	最高品質の逆張り候補

5. エントリーロジック（王道）

買い例（VWAP下方）

条件①：節目乖離 $Z^{level}_t < -Z_{entry}$ Ztlevel<−Zentry

条件②：スプレッド異常 $Z^{spread}_t > Z_{spread}$ Ztspread>Zspread

条件③：Mid安定 $| \Delta Mid | < \epsilon$ ∣ΔMid∣<ϵ

➡ Bid側で待ち構える

売りも完全対称

6. なぜ勝率が高いのか（構造的理由）

節目付近 → 本来流動性が戻る場所
スプレッド拡大 → 一時的なLP撤退
価格自体は走っていない → 情報ドリブンでない

👉
「参加者不足による歪み」＝回復しやすい

7. 利確・出口設計（超重要）

利確候補

節目（VWAP / POC）回帰
スプレッド正常化
Z^{level} → 0

部分利確（実務向け）

50%：スプレッド半分回収
50%：節目タッチ

8. 損切り・回避条件（これが命）

❌ 即撤退

スプレッド正常なのに乖離拡大
節目を出来高伴って突破
約定が一方向に連続

if Z_spread < 1 and abs(Z_level) increasing:
    stop_and_exit()

9. ポジションサイズ調整

$Size \propto Z^{spread}_t \times |Z^{level}_t|$ Size∝Ztspread×∣Ztlevel∣

ただし：

最大サイズ制限必須
在庫上限あり

10. よくある失敗

❌

節目を1本しか見ない
スプレッド無視
トレンド時間帯でやる
経済指標前後で使う

✔

複数節目の重なり
regime filter
「異常＝チャンス」ではなく「条件付き」

11. 向いている市場

市場	相性
FX	◎
先物	◎
暗号資産	○（板薄注意）
個別株	△

12. 上級発展（本当に強くなる）

節目ごとの滞在時間モデル
スプレッド × 約定強度（Hawkes）
節目別期待値ヒートマップ
マルチ節目合成スコア

一言でまとめると

「戻るべき場所から離れすぎているのに、誰も板を出していない瞬間を拾う戦略」