ここでは **板薄化スキャル(Liquidity Vacuum Scalping)**を、
理論 → 市場内部 → 成立条件 → 秒単位の実行手順 → 失敗回避 → 実戦テンプレまで、
完全に分解して解説します。
(※DOM/板が見えない環境では“原理的に不可能”な最上級スキャル)
目次
板薄化スキャル
(Liquidity Vacuum Scalping)
① 戦略の本質(結論)
価格が動いたのではない
“板が消えた方向へ価格が吸い込まれた”
狙うのは
👉 流動性が一瞬で消えた方向への“真空移動”
値幅は 1〜5ティック、保持 1〜3秒。
② 板薄化(Liquidity Vacuum)とは何か
定義
ある価格帯で
- 指値(Bid/Ask)が一斉にキャンセルされ
- 板の厚みが急減
- 約定が“飛ぶ”
状態。
👉 誰も受けない → 価格が滑る
③ なぜ板が消えるのか(内部構造)
主な原因は3つ
1️⃣ LPの一時撤退
- 急変・イベント・時間帯切替
2️⃣ 大口の探索注文
- ぶつける前に板を引かせる
3️⃣ フェイク耐性
- 指値が危険と判断される瞬間
👉 意図的 or 反射的に“消える”
④ この戦略が成立する“限定環境”
必須条件(全て)
1️⃣ 高流動性時間帯
- ロンドンOP前後
- NY開始直後
- 指標後30〜120秒
2️⃣ 直前まで板があった
- 突然消えることが重要
3️⃣ スプレッドが拡大しすぎない
- 通常〜やや広めまで
4️⃣ 価格が止まっている
- すでに走っている相場はNG
⑤ 「入っていい薄化」と「危険な薄化」
⭕ 入っていい
- 片側だけが消える
- 反対側は残る
- 価格はまだ動いていない
❌ NG
- 両側同時に消える
- スプレッド急拡大
- 指標直撃の瞬間
👉 方向性がない薄化は死
⑥ エントリーの“唯一の瞬間”
見る順番(超重要)
- DOMの厚み変化
- キャンセル速度
- 価格
📌 ローソク足は完全に不要
⑦ 秒単位の実行フロー
Step 0:構える
- 板が詰まっている
- 価格は膠着
Step 1:薄化検知
- 片側の板が
一気に消える(キャンセル)
Step 2:即エントリー
- 消えた側の方向へ成行
- 考えたら遅い
Step 3:即判断
- 価格が滑る → 保有
- 滑らない → 即撤退
⑧ 利確・損切り(条件型)
TP
- 最初の滑り分
(1〜5ティック)
SL
- 板が戻る
- 反対側に厚板出現
- スプレッド急拡大
👉 価格基準SLは使わない
⑨ 成功しやすい典型シーン
- ロンドンOP直前の板整理
- NY開始1分以内
- 指標後の正常化過程
- クラスター終了直後
⑩ 致命的な失敗パターン
❌ 板が薄い“だけ”で入る
❌ すでに価格が走ってから追う
❌ 両側薄化を方向と誤認
❌ 回線遅延環境
⑪ 微格差・Flip との違い
| 戦略 | 見るもの |
|---|---|
| 板薄化 | 指値の消失 |
| 微格差 | LPの条件変化 |
| Flip初動 | 売買枯渇 |
👉 板薄化は“最も原始的”かつ“最も危険”
⑫ 実戦テンプレ(保存用)
入る条件
- 高流動性時間 ✔
- 片側板の急消失 ✔
- 価格未走行 ✔
→ 成行IN
切る条件
- 板復活
- 滑りなし
→ 即OUT
⑬ 向いている人
- DOMを読める
- 超高速判断ができる
- 1ティック負けを恐れない
⑭ まとめ(核心)
- 板は「予告なく消える」
- 消えた方向に価格は逃げる
- 判断は板、決済も板
- 迷ったら即切り
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