スプレッド逆転フラッシュ戦略(Low-High Flip 戦略)は、主に**短期トレード(デイトレ〜スキャル)で使われる、
「一度弱さ(Low)を見せた価格が、急激に強さ(High)へ反転する瞬間」を狙う戦略です。
特に出来高・スプレッド・板(オーダーフロー)**を重視する点が特徴です。
以下、概念 → 仕組み → エントリー条件 → 具体例 → 注意点の順で詳しく解説します。
目次
① 戦略の基本概念
用語の意味
- スプレッド(Spread)
買値(Bid)と売値(Ask)の差 - 逆転(Flip)
市場の主導権が
👉 売り優勢 → 買い優勢
に切り替わること - フラッシュ(Flash)
非常に短時間(数秒〜数分)で起こる急変動
一言で言うと
「売りに押し込まれた“弱い動き”をフェイクと見抜き、
流動性回収後の**急反転(ショートカバー+新規ロング)**を取る」
② なぜ反転が起きるのか(市場構造)
Low-High Flip が起きる背景には、大口の戦略的な動きがあります。
典型的な流れ
- 安値更新(Low)
- 個人トレーダーの損切り(ロングのSL)が集中
- 流動性が一気に供給される
- スプレッド拡大
- 一時的に不安定な市場状態
- 売りの枯渇
- これ以上売る参加者が減る
- スプレッド縮小+Bid優勢
- 大口が一気に買い戻す
- High方向へフラッシュ反転
👉 これが Low → High の Flip です。
③ エントリー条件(実践的)
【前提環境】
- ロンドン or NY セッション
- 高流動性銘柄(FX主要通貨、指数、先物など)
- 直近で明確な安値 or 高値が意識されている
【観察ポイント①:Low 側の特徴】
- 安値更新しているのに
- 出来高が増えない
- 値幅が伸びない
- スプレッドが一瞬広がる
- 大きな陰線の後、フォロースルーが弱い
👉 「売りが効いていない」サイン
【観察ポイント②:Flip の兆候】
- Ask が食われるスピードが速くなる
- Bid が厚くなり始める
- 1~2本の強い陽線が出現
- スプレッドが急激に縮小
【エントリー】
- 安値を割らずに再度上へ戻る瞬間
- または
スプレッド縮小後の最初の押し目
📌 超短期なので成行 or 指値浅めが基本
④ 利確・損切り(重要)
損切り(SL)
- 直近の フラッシュ安値の下
- もしくは Flip が失敗したと判断できる位置
👉 タイトに(RR を重視)
利確(TP)
- 直近のレンジ上限
- VWAP / 前回高値
- 最初の強いインパルスの 1~2倍
⑤ 具体例(イメージ)
FX(例:EUR/USD 1分足)
- ロンドン開始直後
- 前日の安値を一瞬割る
- しかし出来高増えず、すぐ戻す
- 次の1分足で強い陽線+スプレッド縮小
👉 ロングエントリー
👉 10〜20pips を高速で抜く
⑥ よくある失敗パターン
❌ 本当のブレイクダウンを逆張り
- 出来高が明確に増えている場合はNG
❌ Flip 前にフライング
- 反転“兆候”だけで入るのは危険
❌ 低流動性時間帯
- アジア後半などはダマシが多い
⑦ 向いている人・向いていない人
向いている人
- 板・出来高・テープを観察できる
- 反射神経がある
- 小さく負けて大きく勝てる人
向いていない人
- 放置型トレードが好き
- 広いSLを置きたい人
⑧ まとめ(核心)
- Low-High Flip = 流動性回収後の急反転狙い
- 出来高・スプレッド・スピードが命
- 「安値更新=売り」ではない
- Flip が起きた“後”に乗る
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