IS6FXの中期トレンドフォロー+ボリューム増加確認型戦略

中期トレンドフォロー+ボリューム増加確認型戦略」は、
中長期(数日〜数週間)にわたって続く本格トレンドを、
出来高(ボリューム)の増加をトリガーに確認して順張りする戦略です。

これは、

“値動き(トレンド)”だけでなく、“参加者の勢い(ボリューム)”を根拠にして、
信頼性の高いトレンド局面だけを狙うフィルタ付きトレンドフォロー手法

です。
つまり、「本物のトレンド」にだけ乗るための精度強化版トレンドフォローです。


目次

🧭 戦略の基本コンセプト

**価格がトレンド方向へ動き、同時にボリューム(出来高)が増加した場合、
その方向の動きは“継続しやすい”**という統計的性質を利用します。

  • 「価格が上昇+出来高増加」→ 強気トレンド継続の信号
  • 「価格が下落+出来高増加」→ 弱気トレンド継続の信号

単なる価格ブレイクではなく、「本当に資金が流れ込んでいるか」を確認して順張りします。


📈 想定する時間軸・市場

市場有効度備考
株式・CFD★★★★★出来高データが正確で最適
FX★★★☆☆ティックボリュームで代用可
暗号資産(BTCなど)★★★★★出来高が非常に重要
時間軸4時間足〜日足中期トレンドの判定に最適

⚙️ 戦略構築ステップ

① トレンド方向の認識(プライス面)

トレンドの基礎判定は次のようなテクニカル条件で行います👇

条件内容
MA構造20EMA > 50EMA(上昇トレンド)/20EMA < 50EMA(下降トレンド)
高値・安値構造高値切り上げ/安値切り上げ = 上昇トレンド継続中
ADX(オプション)25以上 = トレンドの強さがある
ローソク足確認押し目・戻り目での反発確認(陽線・陰線)

② ボリューム(出来高)での“本物トレンド”確認

🔸上昇トレンドのボリューム確認ルール

  • 価格上昇+出来高増加 → 強気継続サイン
  • 価格上昇+出来高減少 → 反発弱・警戒
  • 価格下落+出来高減少 → 健全な押し目
  • 価格下落+出来高増加 → トレンド崩壊リスク

🔸下降トレンドのボリューム確認ルール

  • 価格下落+出来高増加 → 弱気継続サイン
  • 価格上昇+出来高減少 → 戻り売りの好機

👉 “価格方向と出来高方向が一致”したときがトレンド強化サイン。


③ エントリー条件(セットアップ)

タイプ条件エントリー方法
押し目買い型(上昇トレンド)20EMA付近まで押して、陽線確定+出来高前日比増加陽線終値でロング
戻り売り型(下降トレンド)20EMAまで戻して、陰線確定+出来高前日比増加陰線終値でショート
ブレイク型高値(安値)ブレイク時に出来高急増ブレイク確定足で順張り

④ 損切り・利確の設計

種類基準備考
損切り直近押し安値/戻り高値の少し外側トレンド否定で撤退
利確1前回高値/安値半分利確(スケールアウト)
利確2フィボ拡張1.618倍 or ATR×2トレンド伸び取り
トレーリング20EMAを下回ったら(ロング)/上回ったら(ショート)全決済

📊 実践例(株式・FX共通)

例:USD/JPY 日足・上昇トレンド中

  1. 20EMA > 50EMA → 上昇傾向
  2. 価格が押して20EMA付近(=押し目候補)
  3. 出来高(ティックボリューム)が直近5日平均の120%
  4. 陽線確定(強気反発) → ロングIN
  5. 損切り:押し安値下(例:−50pips)
  6. 出来高維持しながら上昇 → 151.00で部分利確
  7. 20EMA割れで全決済

結果:平均利幅 +130pips、RR ≒ 1:2.5


📉 出来高の確認方法(プラットフォーム別)

環境インジケーター備考
株式(TradingViewなど)Volumeバー(標準)各バーの高さで比較
FX(MT4/MT5)Tick Volume(ティック出来高)厳密ではないが方向性一致で有効
暗号資産(Binance等)VolumeまたはOBV信頼性高く効果的

💡**“トレンド+出来高増加”は最強の組み合わせ。**


🧩 補助ツールと併用推奨セット

指標用途
OBV(On Balance Volume)出来高の流れを滑らかに把握
Volume MA(5期間平均)「平均以上の出来高か」を判断
RSI / MACDトレンド勢いとモメンタムの補足
ADX (>25)トレンド強度の最終確認フィルタ

⚠️ 注意点とリスク対策

リスク内容対策
出来高急増=転換のサインの場合もある特に天井圏では“買い尽くし”もあり高値圏では逆に警戒(ボリュームピーク後の陰線に注意)
レンジ相場での誤作動方向感がない中で出来高上昇ADX < 20のときはトレード禁止
出来高の偏り特定銘柄で異常出来高直近10本の平均比で相対判断する
ティックボリュームの誤差FXの場合は流通量推定相対比較(平均比)で判断するのが正解

💰 応用①:ブレイク+出来高フィルター戦略

  • 価格がレジスタンスを上抜け
  • 同時に出来高が平均の1.5倍以上
    「本物ブレイク」確定でエントリー

逆に、
出来高が低いブレイク=フェイクブレイク(だまし)
→ トレード回避。

📊これだけで勝率が大きく上がります。


💰 応用②:ボリューム・ダイバージェンス検出

  • 価格が高値更新
  • しかし出来高が減少(上昇疲れ)
    → トレンド転換の前兆(早期撤退サイン)

この「価格とボリュームの乖離(ダイバージェンス)」を読むのも上級テクニックです。



📘 戦略まとめ

項目内容
戦略名中期トレンドフォロー+ボリューム増加確認型戦略
タイプ順張り(トレンド継続)+ボリュームフィルター
時間軸4時間〜日足
主な確認条件EMA構造+出来高平均比120%以上
エントリーポイント押し目買い/戻り売り/ブレイク+出来高急増
強みダマシ回避・継続トレンドのみ参戦
弱点出来高データの品質依存/初動が遅れる
RR目安1:2〜1:3(中期向け)
向いているトレーダーデイトレ〜スイング型、テクニカル+ファンダ融合派

💬 最後のポイント

✅ トレンドフォローは“方向”を、
✅ 出来高分析は“勢い”を教えてくれます。

つまりこの戦略は──
方向 × 力」の両方を味方にする、最も再現性の高い中期型手法です。

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