IS6FXのブレイクアウト・レンジブレイク戦略(サポート/レジスタンス突破)

ブレイクアウト・レンジブレイク戦略(サポート/レジスタンス突破)」は、
トレンド発生の“起点”を狙う、最も王道かつ効果的な順張り戦略の一つです。

トレンドフォローの入り口として非常に重要で、
多くのプロトレーダーがこれを“主軸戦略”にしています。

以下で、
📘戦略の理論 → 手法構築 → 実例 → 注意点 → 応用(フェイク対応含む)
を順を追って丁寧に解説します。


目次

🧭 基本コンセプト

価格が長期間抑えられていた重要ライン(レンジ・サポート・レジスタンス)を突破する瞬間に順張りで仕掛ける戦略。

つまり、

  • レンジ相場のブレイク(上抜け/下抜け)
  • 明確なレジスタンス/サポートラインの突破
    を「トレンド転換の第一歩」として狙うのがポイントです。

🕒 対象時間足

スタイル時間足備考
スキャル・デイトレ5分〜15分足短期レンジブレイク
デイトレ〜スイング1時間〜4時間足トレンド転換や継続ブレイク
中長期日足〜週足重要節目のブレイク狙い

👉 どの時間軸でも応用可能。ただし「認識するラインの強さ」が異なります。


📏 ブレイクの基本構造

ブレイクアウトには主に2種類あります👇

種類概要狙い方
レンジブレイク型横ばいレンジを突破レンジ上限・下限を超えた方向へ順張り
サポレジブレイク型過去高値/安値(節目)を突破トレンド継続または転換の起点を狙う

⚙️ 戦略構築の手順

① レンジまたはサポレジの認識

価格が「一定の範囲内」で何度も反発している箇所を探します。

条件例:

  • 高値と安値が3回以上反発している
  • ボリンジャーバンド±1σ内での往復
  • 出来高が減少傾向(エネルギー蓄積期)

👉 レンジ幅は「平均ボラティリティ(ATR)」の0.8〜1.2倍が理想的。


② ブレイク確認の条件

上方向(ロング)ブレイク条件例:

  • 価格がレンジ上限を終値で明確に超える
  • 出来高が急増 or ボラ拡大(ATR上昇)
  • EMA20>EMA50(上昇傾向)
  • RSIが50→60〜70方向に上昇

下方向(ショート)ブレイク条件例:

  • レンジ下限割れ
  • 出来高増加+陰線確定
  • EMA20<EMA50(下降傾向)

③ エントリー方法(2つの型)

エントリータイミングメリットデメリット
① 成行ブレイク型ブレイクした瞬間に入るトレンド初動を取れるダマシに弱い
② ブレイク&リテスト型ブレイク後の戻り(リテスト)で入るダマシ回避・高勝率タイミング遅れ・逃すことも

💡多くのプロは②の「リテスト確認後の順張り」を好みます。
(例:レンジ上抜け → 上限付近に戻る → 再上昇でロング)


④ 損切り・利確の設定

項目設定例
損切りブレイクラインの少し内側(上抜けなら下、下抜けなら上)
利確1レンジ幅分をそのまま伸ばす(=リスクリワード1:1)
利確2次の節目/フィボ拡張1.618付近(1:2以上狙い)
トレーリングEMA20 or 直近安値を基準にトレール

📈 実践例:EUR/USD 1時間足

  1. レンジ形成:1.0750〜1.0800
  2. 出来高低下 → EMA収束(静寂期)
  3. 上抜け:1.0805(出来高急増)
  4. 一旦戻り:1.0800 → 陽線確定 → ロングIN
  5. 損切り:1.0785(15pips)
  6. 目標:1.0850(+50pips)
    → RR = 約1:3 の高効率トレード。

⚠️ 注意点(失敗パターンと対策)

失敗パターン原因対策
フェイクブレイク(だまし)終値で抜けずヒゲだけの突破終値確定を待つ/リテスト確認後に入る
ボラ不足で戻される出来高やATRが低い発表前後・活発時間帯を狙う
高値掴み・安値売り成行で飛びつくリテスト or 指値エントリーで冷静に
損切り幅が広すぎる節目が曖昧明確ラインだけトレード対象にする

🧩 補助ツール・インジケーター活用

インジ用途
ボリンジャーバンドレンジ収束の確認(スクイーズ=ブレイク前兆)
ATR(平均値幅)ボラティリティ測定(ATR上昇=ブレイク確度UP)
出来高インジケーターブレイク時のエネルギー確認
ADXトレンド発生度合い確認(25超でトレンド強)
RSIダイバージェンスによるフェイク検知

💰 応用①:フェイクブレイク対応(逆張り併用)

  • 上抜け→即失速→陰線確定ならショート(フェイクブレイクショート)
  • 下抜け→戻して陽線確定ならロング(逆パターン)
    → 特に大きなレンジの端ではこのフェイクパターンも有効。

💰 応用②:スロースケール+ブレイクアウト

  • ブレイク直後に小ロットエントリー(1/2)
  • リテストで再上昇を確認 → 追加(残り1/2)
    フェイク回避+利益伸ばしの両立が可能。

⚙️ 簡易ロジック例(EA・自動売買向け)

# レンジブレイクEA(擬似コード)
if price_breaks(resistance) and close > resistance and volume_increase:
    open_long(size=0.5)
    if price_retest(resistance):
        add_long(size=0.5)
    stop_loss = resistance - ATR*0.5
    take_profit = entry + (resistance - support)
elif price_breaks(support) and close < support and volume_increase:
    open_short(size=0.5)
    if price_retest(support):
        add_short(size=0.5)
    stop_loss = support + ATR*0.5
    take_profit = entry - (resistance - support)

📘 まとめ

項目内容
戦略名ブレイクアウト/レンジブレイク戦略
タイプトレンド初動順張り型
狙いサポート・レジスタンス突破による新トレンド発生
時間軸5分〜4時間(どのスケールでも有効)
損益構造小損・大勝の典型(RR 1:2〜1:3)
向いている相場レンジ→トレンド転換期
注意点フェイクブレイク対策・ボラ確認が鍵
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