Tradeviewの条件付きスキャルピング + スプレッド・時間帯フィルタ

Tradeviewでの「FXの条件付きスキャルピング + スプレッド・時間帯フィルタ」について、できるだけ実践的かつ詳しく説明しますね。


目次

🌐 1. スキャルピングの基本概要

**スキャルピング(Scalping)**とは、数秒〜数分単位でポジションを持ち、小さな値動き(数pips)を積み重ねて利益を狙う短期トレード手法です。

特徴:

  • 保有時間:数秒〜数分(長くても10分以内が多い)
  • 利益目標:1〜10pips程度
  • 通貨ペア:USD/JPY、EUR/USDなどスプレッドが狭く流動性の高いものが中心
  • 必要条件:低スプレッド・高速約定・安定した通信環境

⚙️ 2. 条件付きスキャルピングとは?

条件付きスキャルピング」とは、
エントリーや決済を行うための条件(フィルター)を明確に設定し、無駄なトレードを避けるスキャルピング手法を指します。

代表的な条件:

種類内容
トレンド条件上昇・下降トレンド時のみエントリー(MA、RSI、ADXなどで判断)
ボラティリティ条件ATRや標準偏差で一定以上の値動きがあるときだけ取引
時間帯条件ロンドン・ニューヨーク重複時間(高流動)に限定
スプレッド条件スプレッドが一定値以下の時のみ注文を許可
経済指標フィルタ重要指標発表前後は取引禁止
価格アクション条件ダブルボトム・ブレイクアウトなどの特定パターンに限定

💡 3. スプレッド・フィルタの重要性

スキャルピングでは1pipsの差が勝敗を分けるため、スプレッド管理は超重要です。

例:

  • 利益目標:+5pips
  • スプレッド:2.0pips → 実質必要値幅は7pips
  • スプレッド:0.3pips → 実質必要値幅は5.3pips

→ スプレッドが広い時間帯に取引すると、リスクリワードが急激に悪化します。

スプレッド・フィルタの実装例(EAなど):

double spread = (Ask - Bid) / Point;
if (spread > 15) return; // スプレッドが1.5pips以上なら取引しない

※「15」はブローカーや通貨ペアにより調整。


🕒 4. 時間帯フィルタの考え方

スキャルピングでは、「流動性が高く・スプレッドが狭く・値動きがある時間帯」を選ぶのが基本です。

市場開始時間(日本時間)特徴
東京市場9:00〜15:00比較的レンジ相場が多く、スプレッド安定
ロンドン市場16:00〜24:00値動きが活発、スプレッドが狭い
NY市場21:00〜翌5:00ボラティリティが高いが、深夜はスプレッド拡大傾向

フィルタ例(EAで設定):

int hour = TimeHour(TimeCurrent());
if (hour < 16 || hour > 23) return; // ロンドン時間のみ取引

🧠 5. 条件付きスキャルピングの構成例

例:EUR/USDでの条件付きスキャルピングEAロジック(イメージ)

条件内容
トレンド条件5EMA > 20EMA で上昇トレンドのみ買いエントリー
ボラティリティATR(14) > 0.0008 で十分な動きがある時
スプレッドスプレッド < 1.0pips のときのみ許可
時間帯ロンドン・NY重複(17:00〜23:00)
エントリー前回高値ブレイクでBuy
決済+5pips利確、-3pips損切り、またはMAクロス反転

📊 6. 注意点・リスク管理

  • 高頻度トレードなので、スリッページや約定拒否に注意。
  • 通信環境を安定させる(VPS利用が理想)。
  • **過剰最適化(オーバーフィッティング)**を避ける。
  • 口座タイプはECNやSTPなど「低スプレッド+手数料型」が有利。

🔍 7. まとめ

要素意味推奨設定例
スプレッドフィルタ低コスト時間帯だけ取引1.0pips以下
時間帯フィルタロンドン・NY重複17:00〜23:00
トレンド条件短期MAと長期MAのクロス5EMA > 20EMA
ボラティリティATRフィルタATR(14) > 0.0008
リスク管理損切りを小さく利確:損切り ≒ 2:1
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