LandPrimeのブレイクアウト+ボラティリティフィルターを使った“レンジ終了狙い”戦略

「ブレイクアウト+ボラティリティフィルターを使った“レンジ終了狙い”戦略」は、
レンジ相場からトレンド相場に移行する瞬間(=最も大きな値動きが出やすい局面)を狙う
非常に理にかなった順張り型の手法です。

以下では、
👉 戦略の概要
👉 レンジ判定の方法
👉 ブレイク条件(+ボラティリティフィルターの使い方)
👉 エントリー&エグジットの具体例
👉 注意点と最適化のコツ
の順に整理して詳しく解説します。


目次

🔶 1. 戦略の概要:レンジ終了を“見極めて”ブレイク方向に順張り

レンジ相場では価格が一定の幅(サポート・レジスタンス)内で行き来します。
しかし、やがてどちらかにエネルギーが溜まり、強いトレンドが発生します。
この「レンジ → トレンドへの転換点」を狙うのがこの戦略の核心です。

特徴として:

  • 偽ブレイクを避けるために「ボラティリティの上昇」を確認してから入る。
  • つまり「ブレイクした」+「勢いが本物」=トレンド発生の初動。

🔶 2. レンジ判定の方法(静の相場を見極める)

ブレイク戦略は「レンジを見つける」ことが第一歩です。
レンジ判定にはいくつかのテクニカル条件があります:

指標判定条件の例
ATR(平均真のレンジ)直近N期間のATRが一定水準以下(低ボラティリティ状態)
ボリンジャーバンドバンド幅が収縮(バンドスクイーズ状態)
ADX(平均方向性指数)ADX < 20(トレンドの弱い状態)
価格動向高値・安値が水平気味で明確な方向性なし

たとえば:

  • 1時間足でボリンジャーバンドの±2σが横ばいになっている
  • ATRが過去20期間の平均を下回っている

この状態を「レンジ」と定義します。


🔶 3. ブレイク+ボラティリティフィルター条件

✅ ブレイク条件

レンジの高値/安値を「終値で明確に抜けた」ことを確認。

  • ロング:レンジ上限+数pips上で終値が確定
  • ショート:レンジ下限−数pips下で終値が確定

このときに「ただ抜けた」だけではまだフェイク(ダマシ)ブレイクの可能性があります。


✅ ボラティリティフィルター(“本物”の動きを見極める)

ブレイクが本物かを判断するために、ボラティリティの急上昇をフィルターとして追加します。

代表的な条件:

指標条件例
ATRATRが直近20期間平均の1.5倍以上に上昇
ボリンジャーバンド幅前期間比 +20%以上拡大
平均足の実体サイズ平均値の1.5倍以上の大陽線/大陰線出現
出来高(ティック量)通常の1.3〜1.5倍以上に増加

このように「ブレイク」+「ボラ拡大」の組み合わせで、
“レンジ終了 → トレンド開始”の確度を高められます。


🔶 4. エントリー・エグジットの手順(例付き)

💹 エントリー条件例(買いの場合)

  1. レンジ上限(例:1.2700)を終値でブレイク
  2. ATR(14)が過去20本の平均の1.5倍以上
  3. ボリンジャーバンドがエクスパンション(幅拡大)
    → エントリー:1.2705付近でロング

⛔ 損切り(Stop Loss)

  • ブレイク直前のレンジ中央〜下限の少し外側。
    例:1.2670(約35pips下)
  • ATRを参考に、ATR×1倍〜1.2倍分を損切り距離に設定。

🎯 利確(Take Profit)

  • リスクリワード比 1:2 を基準に設定。
    例:+70pipsで部分利確。
  • もしくはトレーリングストップで勢いを追う。

📈 フィルターによる再確認

  • ブレイク後、3本程度のローソク足で陽線が続く場合 → トレンド確定サイン。
  • 一度戻しが入ってから再上昇する「プルバックエントリー」も有効。

🔶 5. 注意点と改善のコツ

  1. 経済指標前のブレイクは避ける
    • CPIや雇用統計でのブレイクはフェイク率が非常に高い。
  2. ブレイクの方向は上位足と整合させる
    • 上位足(4時間・日足)でも同方向のトレンドなら成功率アップ。
  3. 通貨ペアごとの特性
    • GBP/JPYやXAU/USDはボラが高く、ダマシも多い。
      → より厳しいフィルター(ATR 2倍など)推奨。
    • EUR/USDやUSD/JPYは比較的素直に動く。
  4. フィルターの数を増やしすぎない
    • 条件が多すぎると「トレード機会ゼロ」になりがち。
    • 基本は「1)ブレイク確定 + 2)ボラ上昇確認」で十分。

🔶 6. 実践イメージ(例)

通貨ペア:EUR/USD
時間足:1時間足
状況:1.0650〜1.0700で横ばい(レンジ)

条件:

  • 16:00(ロンドンオープン)直後に1.0705でブレイク
  • ATRが0.0008 → 0.0014に急上昇(×1.75倍)
  • 出来高増加+バンド拡大確認

🎯 エントリー:1.0705 ロング
⛔ 損切り:1.0680
🎯 利確:1.0745(+40pips、RR=1:1.6)

→ その後、トレンド継続で1.0770まで上昇。再利確成功。


のような条件で実装可能です。

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