FXでの「リスクを取らないレンジトレード/ニュース回避型戦略」は、
相場の静かな時間帯に限定して安全に利益を積み重ねることを目的とした、
“守り重視”のトレード手法です。
この戦略は、大きな値動き(トレンド・指標変動)を避けつつ、
小さな値幅の往復(レンジ)をコツコツ取る低リスク戦略になります。
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目次
🔶 1. コンセプト
🧭 戦略の目的
- 「勝率重視」+「リスク極小化」
- 「トレンドに乗る」よりも「動かない時間を利用する」
- ニュースや指標などの“急変”を完全に避ける
つまり、
「動かない時間帯に小さく稼ぎ、大きく動く前にはポジションを持たない」
という安全運用型のレンジ戦略です。
💡 典型的なイメージ
- 東京時間(午前〜午後前半)
→ 欧州・NY勢が不在のため、レンジ相場が多い。 - ロンドン前・指標前後は完全に回避。
このように、「静けさ」を味方につけます。
🔶 2. 戦略の基本フレーム
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 相場環境 | 明確なトレンドが出ていない時(レンジ) |
| 時間帯 | 東京時間(9:00〜15:00) or NYクローズ前 |
| 戦略方向 | レンジ上限で売り、下限で買い(逆張り) |
| 保有時間 | 数十分〜数時間(デイトレ型) |
| 目標利益 | 5〜20pips/回 |
| リスク許容 | 1トレードの損失を資金の0.5〜1%以内に限定 |
🔶 3. レンジ判定の条件
レンジかどうかを見極めるのがこの戦略のカギです。
✅ チャートでの判定基準(例:15分足 or 1時間足)
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ① 高値と安値が横ばい | 直近10〜20本のローソク足でほぼ水平推移 |
| ② 移動平均線が横向き | EMA20・50が水平状態 |
| ③ RSIが40〜60間 | オシレーターが中間帯で停滞 |
| ④ ATRが低下 | ボラティリティが縮小(=動きが小さい) |
これらの条件が揃えば、「レンジ状態」と判断します。
🔶 4. エントリーの考え方
🟩 下限で買い(ロング)
- 直近サポートラインでローソク足反転(陽線包み足など)
- RSIが40以下から上昇反転
- 損切り:サポートラインの5pips下
- 利確:レンジ中央 or 上限
🟥 上限で売り(ショート)
- 抵抗ラインで反発(陰線包み足など)
- RSIが60以上から反転下落
- 損切り:抵抗線の5pips上
- 利確:レンジ中央 or 下限
🔶 5. ニュース回避ルール(最重要)
ニュースによる急変は、この戦略の“最大の敵”です。
以下のルールを必ず守ることで、突発的損失をゼロに近づけます。
✅ 経済指標回避ルール
| 内容 | 対応 |
|---|---|
| 高影響指標(★★★) | 前後30分は取引禁止 |
| 中影響指標(★★) | 前後15分は注意 or ポジション縮小 |
| 発表予定なし | 通常モードでOK |
指標確認は「Investing.com」や「Forex Factory」で朝チェック。
特に、米CPI、雇用統計、FOMC、金利発表、要人発言は完全回避。
🔶 6. トレード時間帯の選定(静かな時間を狙う)
| 時間帯(日本時間) | 特徴 | 推奨度 |
|---|---|---|
| 09:00〜11:00 | 東京時間序盤。動きが緩やか | ◎ |
| 11:00〜14:00 | レンジ維持しやすい | ◎ |
| 15:00〜16:00 | 欧州勢参入直前で変動開始 | ⚠️ 注意 |
| 17:00以降 | ボラティリティ上昇(レンジ崩壊) | ❌ 回避 |
💡 “動かない=稼ぎやすい”時間を選ぶのがポイント。
🔶 7. 実践シナリオ例
通貨ペア:USD/JPY(15分足)
- 時間帯:東京時間10:00〜12:00
- 価格帯:150.20〜150.40の間で往復
- 条件:
- RSI:40〜60
- EMA20:横ばい
- トレード:
- 150.22で買い → 150.35で利確(+13pips)
- 150.38で売り → 150.25で利確(+13pips)
→ 1日2往復で +26pips、リスクは各トレード2pips程度。
🔶 8. リスク管理の考え方
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1回の損失 | 口座資金の0.5〜1%以内 |
| 最大同時ポジション | 1通貨ペア・1ポジション |
| 損切り幅 | 5〜10pips程度 |
| 勝率目標 | 70〜80%(RR1:1〜1.5) |
💡 少額でも「負けにくさ」を最優先。
RR(リスクリワード)よりも安定性を重視します。
🔶 9. 避けるべき相場環境
| 状況 | 理由 |
|---|---|
| 高影響ニュース前後 | スプレッド拡大・急変動リスク大 |
| 強いトレンド発生中 | レンジ戦略が崩壊 |
| ロンドンオープン直後 | 一気にブレイクする可能性大 |
| 金融政策・要人発言前 | 予想外の乱高下が頻発 |
🔶 10. 通貨ペア別の向き・不向き
| 通貨ペア | 特徴 | 向き |
|---|---|---|
| USD/JPY | 東京時間でも動く時があるがレンジ多め | ◎ |
| EUR/USD | 安定しておりボラも程よい | ◎ |
| GBP/USD | ボラ高く急変しやすい | △(回避推奨) |
| AUD/JPY | 東京時間に動くが比較的穏やか | ○ |
🔶 11. インジケーター組み合わせ例
| 目的 | ツール | 設定例 |
|---|---|---|
| レンジ検出 | ボリンジャーバンド(±1σ) | BB期間20 |
| 反転判断 | RSI or ストキャスティクス | RSI14(40〜60) |
| トレンド抑制確認 | EMA20+EMA50 | 両方が横向きならOK |
| ボラ確認 | ATR(14) | 値が低いほど良い(0.1以下) |
🔶 12. 実践的ヒント
- ✳️ 1回のトレードで無理せず5〜10pips取れれば十分。
- ✳️ 値動きが止まったときは、手を出さず静観。
- ✳️ 勝ち負けより「ノーリスク日を増やす」意識で。
- ✳️ 相場が荒れている日は完全ノートレードも立派な戦略。
🔶 13. 戦略のまとめ
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 狙い | ボラティリティの低いレンジ相場で安全に利益を取る |
| トレード方向 | 上限売り・下限買い(逆張り) |
| リスク対応 | 小ロット・短期決済・指標回避 |
| 成功の鍵 | 「やらない判断」ができる冷静さ |
| 向いている人 | コツコツ型・リスクを嫌う慎重派トレーダー |
🔶 14. 一言まとめ
「稼ぐ」よりも「減らさない」ことを最優先にする。
レンジ+ニュース回避型戦略は、
“相場に参加しすぎないこと”が最大の武器です。

