FBSの資金管理+段階的ロット拡大法

FXで長期的に勝つためには「資金管理」と「ロット拡大(ポジションサイズの段階的増加)」が最重要要素です。
トレード手法よりも、実はこの2つで結果が決まります。

ここでは、実際にプロや上級トレーダーも採用する
**段階的ロット拡大法(ピラミッド型資金管理)**を、数値例つきで詳しく解説します。


目次

🧭 1. FX資金管理の基本原則(鉄則)

まず、すべてのロット管理の基礎は以下の3つです。

原則内容
① 1トレードあたりの損失を資金の1〜2%以内に抑える例:資金100万円 → 1回の損失許容額1〜2万円まで
② 勝率よりもリスクリワードを重視する例:1:2(勝率40%でも利益)
③ 資金増加に比例してロットを上げる(比例ロット法)無理な倍増ではなく「資金に応じたロット上げ」

⚙️ 2. ロット計算の基礎

✅ 目安式:

ロット数 = (許容リスク額 ÷ 損切幅pips ÷ 1pipsあたりの価値)

例)
資金100万円、1%リスク=1万円、損切幅20pips、USDJPY(1pips=1,000円/1ロット)
→ 1万円 ÷ 20pips ÷ 1,000円 = 0.5ロット


📈 3. 段階的ロット拡大法(ステップアップ型)

これは「資金が一定割合増えるたびに、ロットを段階的に引き上げる」方法です。

📊 例:資金10万円スタート(リスク1%)

段階資金1%リスク額ロット備考
ステージ1¥100,000¥1,0000.05初期
ステージ2¥150,000¥1,5000.075+50%達成で拡大
ステージ3¥200,000¥2,0000.10目標資金倍化
ステージ4¥300,000¥3,0000.15慎重に拡大
ステージ5¥500,000¥5,0000.25段階的に成長

💡このように「資金が1.5倍〜2倍ごと」にロットを増やすのが安全。
短期で急増させると、ドローダウン時に破綻しやすくなります。


📈 4. 「複利ロット運用(ピラミッド法)」の実践例

前提:

  • 勝率:55%
  • リスクリワード比:1:2
  • 1トレードリスク:資金の2%
  • 1日1トレード、週5回

結果シミュレーション(目安):

期間資金ロット上限(目安)
初期(1ヶ月)¥100,0000.05
3ヶ月後¥140,0000.07
6ヶ月後¥200,0000.10
12ヶ月後¥350,0000.17
24ヶ月後¥700,0000.34

→ 「小さいリスク × 複利運用」で、資金が雪だるま式に増える
→ 重要なのは「資金増加に比例してリスクを一定割合で保つこと」。


🧠 5. ロット拡大の“失敗パターン”と対策

失敗例問題点対策
勝ち続けた後に一気にロットを2倍に一時的な自信過剰・破綻リスク「段階的上げ」を厳守(1.5倍以内)
負けが続いてもロットを下げないドローダウン拡大直近5連敗でロットを1段階下げる
資金の一部を引き出してもロットを維持実際の証拠金に対して過大常に現資金基準で再計算

💹 6. 「資金成長 × ロット調整」の実用モデル

たとえば、あなたが10万円でEAまたは裁量トレードを始める場合:

資金ロット損切幅20pips時のリスク段階メモ
10万円0.05約1,000円初期ステージ
15万円0.07約1,400円ステップアップ①
20万円0.10約2,000円ステップアップ②
30万円0.15約3,000円段階上昇③
50万円0.25約5,000円成長安定期

→ 負けたらステージを1段階戻す(安全設計)


🔄 7. 応用:ピラミッディング(ポジション追加)

トレンドフォロー型トレーダーやEAは、
**利益方向にロットを追加していく(ピラミッディング)**ことで
含み益を最大化します。

ルール例:

  • 初回ポジション:0.05ロット
  • 20pips利確方向で+0.03ロット追加
  • さらに20pipsで+0.02ロット追加
  • 含み益が伸びれば全体をトレールで保護

→ 「負けトレードは小さく、勝ちトレードは伸ばす」王道パターン。


🧩 8. まとめ:段階的ロット拡大の黄金ルール

ルール内容
💠 1トレードの損失は資金の1〜2%以内絶対原則
📈 資金が1.5〜2倍ごとにロットを調整無理な倍増禁止
🔁 連敗時は1段階ロットダウン損失の連鎖を防ぐ
💰 利益確定後も複利で再投資雪だるま式増加
🧱 まずはドローダウン率を20%以下に抑える長期運用の基盤
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