「ポジションサイズを小さくしたスイング戦略(押し目・戻り取り/大きな波を取る)」は、
プロトレーダーや資産運用家がよく使う、低リスク・中長期の波乗り型トレードです。
これは「デイトレードのように頻繁に動かず、少ないロットで大きな流れを取る」戦略で、
**“ポジションサイズを抑えて時間軸を伸ばす”**ことで、
精神的にも安定しやすく、リスクを限定しながら資産を増やせるのが特徴です。

以下、体系的に詳しく解説します👇
🌊 ポジションサイズを小さくしたスイング戦略
(押し目・戻り取り/大きな波を狙う)
🔹1. 戦略の概要と狙い
✅ 目的
短期のノイズに惑わされず、
数日〜数週間にわたる中期トレンド(大波)を利益化する。
✅ 基本コンセプト
「大きなトレンドは日足・4時間足で見つけ、
小さなポジションで“押し目買い”や“戻り売り”を狙う。」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 時間軸 | 4時間足〜日足(時に週足も) |
| 保有期間 | 数日〜数週間 |
| 手法タイプ | トレンドフォロー(順張り) |
| ロットサイズ | 通常の1/2〜1/3(リスク軽減) |
| 狙い幅 | 100〜500pips(中期波) |
| 損切り幅 | 50〜100pips(広め・許容型) |
🔹2. 戦略の考え方:なぜ「小ロット」が重要か
スイングでは、デイトレよりも含み損に耐える時間が長いため、
ポジションを小さくして「心理的ゆとり」を確保することが何より重要です。
| 比較 | デイトレ | スイング |
|---|---|---|
| 取引頻度 | 高い | 低い |
| 含み損許容幅 | 小さい(狭いSL) | 広め |
| ロット | 大きめ | 小さめ |
| 精神的負担 | 短期集中 | ゆるやか(余裕あり) |
| 主な利幅 | 数十pips | 数百pips |
💬
小ロットで入ることで、
「含み損=ノイズ」として見られるようになり、トレンドの大波を逃さずに済みます。
🔹3. 時間軸の使い分け
| 目的 | 使用時間足 | 役割 |
|---|---|---|
| トレンド確認 | 日足・週足 | 上位方向(大波)を見る |
| エントリー判断 | 4時間足・1時間足 | 押し目・戻りの形を確認 |
| タイミング取り | 15分足 | 短期反転シグナルで入る |
🔹4. トレンドフォローの基本構造
📈 上昇トレンド時:
「高値切り上げ+安値切り上げ」パターンを形成
→ 押し目で買い
📉 下降トレンド時:
「安値切り下げ+高値切り下げ」パターンを形成
→ 戻りで売り
🔹5. エントリーのタイミング(押し目・戻り取り)
✅(A)押し目買い(上昇トレンド中)
- 日足で上昇トレンドを確認(EMA50・200上向き)
- 4時間足で一時的な調整(押し)を待つ
- フィボナッチ38.2〜61.8%付近で反発確認
- ローソク足の反転(陽線包み足・ピンバー)でエントリー
📊
損切り:直近安値の少し下
利確目標:前回高値 or 1.5〜2倍のRR比
✅(B)戻り売り(下降トレンド中)
- 日足で下降トレンドを確認(EMA下向き)
- 一時的な上昇(戻り)を待つ
- フィボナッチ50〜61.8%付近で陰線反転を確認
- 戻り天井を作ったらエントリー
📊
損切り:直近戻り高値の上
利確目標:前回安値 or RR比2:1
🔹6. フィボナッチと移動平均の組み合わせ例
| ツール | 役割 |
|---|---|
| EMA20・50 | 短期と中期トレンドの方向確認 |
| EMA200 | 長期トレンドの「大きな波」把握 |
| フィボナッチ38.2〜61.8% | 押し目・戻りポイント |
| RSI(40〜60帯) | 押し目ゾーン確認 |
💡EMA20がEMA50を上抜け、価格が押してくるときに「押し目買い」が発生しやすいです。
🔹7. エントリー例(イメージ)
例:EUR/USD 日足上昇トレンド中
- 日足EMA50が上向き、安値切り上げ
- 4時間足で一時的に下落(押し)
- フィボ38.2%付近で陽線出現
- 反発確認でエントリー
- 損切り:直近安値下(−70pips)
- 利確:前回高値+100pips
→ RR比 ≒ 1:1.5 〜 1:2
🔹8. ポジションサイズ計算(リスクを固定)
リスクを抑えるためには、**「資金の何%を1トレードで失うか」**を固定します。
例:
- 総資金:100万円
- 許容リスク:1%(=1万円)
- 損切り幅:100pips
👉 ロット計算式:
1万円 ÷ 100pips = 100円/pip
= 1万通貨(0.1ロット)
→ このように「損失額から逆算」してロットを決めるのが基本です。
🔹9. 複数ポジション運用(分割エントリー)
大波を取るには、「全部一気に入らない」ことが重要です。
戦略例:
| タイミング | ロット | 目的 |
|---|---|---|
| 押し目第1波 | 0.3 | 試し玉(反転確認) |
| 押し目確定後 | 0.4 | 本命ポジション |
| トレンド継続確認後 | 0.3 | 追加(ピラミッディング) |
💬
こうすると、最初の小ポジションでトレンド確認し、
確信が持てたら追加できるので、損小利大を維持できます。
🔹10. リスク管理・メンタルのポイント
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 1トレード損失 ≤ 資金の1〜2% | ロットを抑え、含み損に耐えられる設計に |
| ストップは絶対固定 | “見てから切る”では遅い |
| 含み益の一部利確+残りはトレーリング | 波を最大限に生かす |
| ファンダメンタルも意識 | 金融政策や要人発言が波を決定づける |
🔹11. どんな相場で有効か?
| 相場タイプ | 戦略適性 | コメント |
|---|---|---|
| 明確なトレンド | ◎ | 最も得意(波を取る) |
| 調整レンジ | △ | 押し目・戻りが騙されやすい |
| 突発的ニュース相場 | × | ストップ狩りや変動リスク高 |
💬
スイングは「レンジを抜けた後の明確トレンド」でこそ真価を発揮します。
🔹12. メリット・デメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| リスク管理 | 小ロットで安心感がある | 利益もやや小さめ |
| 心理的安定 | 含み損に耐えやすい | 待つ時間が長い |
| 効率性 | 頻繁にトレードしなくて良い | チャンスが少ない |
| 波動の把握 | 大トレンドを取れる | 逆行に時間がかかる |
🔹13. スイング成功のための「3原則」
- 方向を日足で決める(上位足優先)
- エントリーは押し目・戻りで小ロットから
- 時間を味方につける(焦らない)
🔹14. まとめ:この戦略の本質
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 大きなトレンド波に少ないロットで乗る |
| リスク管理 | 資金の1〜2%を最大損失に設定 |
| 心理効果 | 含み損を「許容範囲」として捉えられる |
| 戦略価値 | 少ない回数で大きな利益を狙える |
| トレード軸 | 日足方向 × 4時間足押し目・戻り確認 |

