「トレンドフォロー+押し目買い戦略(中〜長期)」は、
最も王道で再現性の高い戦略のひとつです。
特に、FX・株・CFD・仮想通貨などあらゆる市場で機能し、
**“大きなトレンドの中で押し目を拾い続ける”**ことで、
リスクを抑えながら資産を長期的に増やすことができます。
以下、プロの運用手法に近い形で
原理 → 手法構築 → 実践ステップ → 管理方法
まで、体系的に詳しく説明します👇

🔹1. 戦略の基本コンセプト
✅ コンセプト
「トレンドの方向にのみ仕掛け、
一時的な調整(押し)で買いを狙う。」
つまり、
- 上昇トレンド → 押し目買い(買いエントリー)
- 下降トレンド → 戻り売り(売りエントリー)
の順張り戦略です。
✅ 目的
- トレンドの“本流”に乗ることで高勝率を維持する
- 小さな反転ではなく“大きな波”の一部を取る
- 含み損に耐える必要を減らす
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 時間軸 | 4時間足〜週足(中長期) |
| 保有期間 | 数日〜数週間〜数ヶ月 |
| 方向性 | トレンドフォロー(順張り) |
| 取引頻度 | 低め(数回/月) |
| 目的 | トレンドの中盤を取る |
🔹2. トレンドの定義と判断基準
トレンドフォローの第一歩は「トレンドを見抜く」ことです。
以下の3条件を満たすとき、上昇トレンド確定と見なせます👇
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ① 高値・安値が切り上げている | 価格構造が上向き |
| ② EMA(20, 50, 200)が上向き | 移動平均線が右肩上がり |
| ③ ローソク足が主要EMAより上にある | 買い優勢 |
💬
下降トレンドはこの逆(切り下げ、EMA下向き)です。
🔹3. トレンドフォロー戦略の構造
中〜長期のトレンドは以下のような波動構造を持ちます。
📈 上昇波動構造:
上昇 → 調整(押し) → 上昇再開 → 調整 → 上昇…
🎯 狙いは「調整(押し)」が終わった直後、
次の上昇波が始まるタイミングです。
🔹4. 使用するチャート時間軸
| 目的 | 使用時間足 | 役割 |
|---|---|---|
| 大トレンド把握 | 週足・日足 | 方向性の決定 |
| エントリーポイント探し | 4時間足 | 押し目形成の確認 |
| タイミング取り | 1時間足 or 15分足 | エントリーの最終判断 |
💬
“上位足で方向を決め、下位足で入る”のが鉄則です。
🔹5. トレンド+押し目の見つけ方
① 移動平均線の傾き
- EMA20・50が右肩上がり
- 価格がEMA20〜50の間に押して反発
→ 押し目ポイント
② フィボナッチ・リトレースメント
- 上昇波の始点〜終点にフィボナッチを引く
- 38.2%〜61.8%戻しが押し目ゾーン
→ ローソク足反発やサポートライン一致で仕掛ける
③ サポートライン・トレンドライン
- 過去の安値ライン(支持線)で反発
- トレンドライン(下値支持線)で跳ね返る
→ 明確な“押しの止まり”を確認
④ ローソク足の反転サイン
押し目の終わりで次のような形が出たらエントリー候補:
| 反転パターン | 意味 |
|---|---|
| 陽線包み足 | 買い圧力が強まったサイン |
| ピンバー(下ヒゲ長) | 下値拒否(押し目完了) |
| ダブルボトム | 押し目の底固め完了 |
🔹6. エントリーの流れ(実践例)
例:ドル円が日足上昇トレンド中
- 日足EMA50が上向き、高値・安値切り上げ
- 価格が押してEMA50付近まで下落
- 4時間足でピンバー(下ヒゲ)出現
- 押し目完了を確認し、買いエントリー
📊
- 損切り:直近安値の下(−80pips)
- 利確:前回高値+150pips
- RR比:1:2
🔹7. エントリーパターン例
✅(A)移動平均押し目型
- EMA20〜50で押し反発 → ローソク足確定後に買い
✅(B)フィボ38〜61型
- 前回上昇の半値押し付近で反発確認
✅(C)トレンドライン押し目型
- 上昇トレンドラインに3回目タッチで反発買い
🔹8. エグジット(利確・損切り)
| タイプ | 方法 | 補足 |
|---|---|---|
| 損切り | 直近安値の下 | 押し目否定で撤退 |
| 利確 | 前回高値 or ATR×2 | トレンド中は分割利確も可 |
| トレーリングストップ | EMA20下抜け or 高値更新ごとに追従 | トレンドを最大限伸ばす |
💡
中〜長期トレンドでは「伸びるまで持つ」のが最重要。
“利を伸ばす勇気”が勝率より大切です。
🔹9. 分割エントリー戦略
押し目買いは、反転のタイミングを完璧に当てるのが難しいため、
**分割で入る(ナンピンではなく段階的追加)**のが有効です。
| ステップ | ロット | 目的 |
|---|---|---|
| 押し初期 | 0.3 | 試し玉(流れ確認) |
| 反発確定 | 0.4 | 本命 |
| 上昇再加速 | 0.3 | 追加(ピラミッディング) |
💬
最初からフルロットで入らないことで、調整中の揺さぶりに強くなります。
🔹10. ポジション管理とリスクコントロール
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 1トレードのリスク=資金の1〜2%以内 | 例:100万円なら損失1〜2万円以内 |
| ストップは構造の外側に置く | 押し目否定ラインを明確に |
| 資金分散+時間分散 | 複数通貨・銘柄で分ける |
| メンタル安定重視 | 含み損を許容できるサイズで |
🔹11. ファンダメンタルとの併用
中〜長期のトレンドは、ファンダメンタルが大きく影響します。
押し目買い戦略でも「背景理解」は重要です。
| 市場 | 主なトレンド要因 |
|---|---|
| FX | 金融政策・金利差・要人発言 |
| 株式 | 業績トレンド・金利動向 |
| 商品(ゴールドなど) | インフレ率・ドル指数 |
| 仮想通貨 | リスクオン/オフ・流動性供給状況 |
💬
トレンド方向(例:ドル高 or 金高)を支える“理由”があるほど押し目買いは強力です。
🔹12. 成功するトレンドフォローの心理原則
- 「押しが深い=チャンス」(恐れずに仕掛ける)
- 「少し早めに入るより、確実な反発後に入る」
- 「途中のノイズは無視」(4時間足以下で見ない)
- 「利確は部分的に、残りは伸ばす」
🔹13. メリット・デメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 勝率 | トレンド方向なので高め | 押しの深さにより変動 |
| リスク | ロット小・損小利大 | トレンド転換時は損失 |
| 効率 | 1回で大きく取れる | チャンスは少ない |
| 心理 | 安心して保有できる | 含み益が減る恐怖に耐える必要 |
🔹14. 実践テンプレート(例)
📊 ドル円 日足上昇トレンド中:
| ステップ | 条件 | アクション |
|---|---|---|
| ① | 日足EMA50上向き | トレンド確認 |
| ② | 4時間足で押し下落 | 押し目待機 |
| ③ | フィボ38.2〜50付近でピンバー出現 | 試し買い(0.3) |
| ④ | EMA20上抜け確定 | 追加(0.4) |
| ⑤ | 前回高値ブレイク | 追加(0.3)+トレール設定 |
| ⑥ | EMA50割れ | 全決済(利確 or 撤退) |
🔹15. まとめ:トレンドフォロー+押し目買いの本質
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 基本方針 | トレンド方向にのみエントリーする |
| タイミング | 押し(調整)の終わりで入る |
| 判断軸 | EMA傾き・フィボ・プライスアクション |
| リスク管理 | 損切り固定+分割エントリー |
| 目的 | 大波に乗って損小利大を実現する |

