easyMarkets の口座タイプ(アカウントタイプ)の概要
easyMarkets では、主に以下のような口座タイプを提供しており、プラットフォーム/スプレッド/レバレッジなどの条件がタイプごとに異なります。
| 口座タイプ | 主な特徴 | 最低入金額 | スプレッド/手数料 | レバレッジ | 対応プラットフォーム |
|---|---|---|---|---|---|
| Standard (スタンダード) アカウント | 初心者向け。比較的低いコストで始められる。スプレッドは固定/やや広め。保証付きストップロス。 | 約 25 USD(標準) | EUR/USD スプレッド固定で約 1.7 pips(スタンダード) | 最大 1:400 など(ただし国・規制による制限あり) | easyMarkets プラットフォーム(Web / App)、TradingView、MT4 など |
| Variable/MT5 型口座 | より柔軟性のある取引を求める方向け。スプレッドが可変になることもあり、取引条件がタイトなことが多い。特に MT5 プラットフォームでは広い資産種類や高レバレッジが使えるケース。 | 標準と同等、たとえば 25 USD など | 可変スプレッド、EUR/USD 0.7 pips から開始などが提示されていることあり | Web/App 固定スプレッド口座よりさらに高い設定ができる地域あり(MT5 で 1:2000 など) | MT5、また Web/App, TradingView の組み合わせ |
| VIP アカウント | 取引コストを極力抑えたい/資金規模が大きい人向け。スプレッドが最も狭く、特別サポート(パーソナルアカウントマネージャー等)の提供。 | 約 10,000 USD(この金額は地域による) | EUR/USD スプレッド固定 0.7 pips など、スタンダード口座よりかなりタイトなスプレッド。手数料は特別に発生しないことが多い。 | 同じく高め(例 1:400) | Web/App, MT4, TradingView 等 |
| Professional アカウント | より高額取引者・機関トレーダー向けに設けられているアカウント。特定の要件(取引量・資本など)を満たすことが要件。規制条件や提供地域による制限あり。 | 明示されていないか非常に高額なものも | より優れた取引条件(スプレッド、スリッページなど)を交渉可能なことがある | 通常より高いレバレッジが適用されることが多い。このあたりは国の規制次第。 | MT4 / MT5 / proprietary プラットフォームなど、要問い合せが必要な場合あり |
| Demo アカウント | 実際の資金リスクなしで取引練習できるアカウント。取引条件も本口座に近い形で提供されることが多い。 | – | スプレッド等は練習環境ゆえ実際の取引環境ほど厳密でないこともある | レバレッジなどは設定可能な範囲で試せる | Web/App, MT4, MT5 等 |
詳細な比較ポイント・注意点
口座タイプを選ぶとき・使うときに知っておいたほうがいいポイントを列挙します。
- 規制の違い
easyMarkets はいくつかの管轄域で運営しており、アカウント条件(レバレッジ上限、最低入金額、取引可能な商品など)がその国の金融規制によって制限されていることがあります。たとえばオーストラリア/ヨーロッパではレバレッジが低めに制限されていたり。 - スプレッド(固定 vs 可変)
固定スプレッド口座では、マーケットが荒れていてもスプレッドが広がりにくいという利点があるものの、通常スプレッドそのものが少し広めに設定されています。可変スプレッドのほうが安くなることがあるが、市場変動時にコストが読みにくいというリスクあり。 easyMarkets では固定スプレッドが主流の口座も多いです。 - 最低入金額
初心者の場合は少額で始めたいところなので、標準アカウントの最低入金額(USD 25など)をクリアしているかが大きな壁。 VIP やプロ向けになるとかなり高額になることを覚えておいたほうが良い。 - 付加サービス・特典
VIP やプロ口座では、パーソナルアカウントマネージャー、優先サポート、取引コストの交渉可能性/特別レポートや市場データなどの提供があることが多いです。 - レバレッジの制限
レバレッジは魅力ですが同時にリスクも大きく、国の規制で制限されていたり、アカウントタイプによって上限が異なるので、口座開設前に確認するべきです。特に日本在住の場合、国内規制を受けない業者なら自由度が高いかもしれませんが、その分リスクもあります。 - 取扱商品(資産の種類)
標準口座でも通貨ペア・株式・商品・暗号通貨など複数の資産が使えることが多いですが、MT5 など特定の口座でしか使えない銘柄やオプションなどがあるため、自分が取引したい資産が使えるかを確認。
easyMarkets の口座タイプ 詳細
公式サイト上で確認できる口座タイプは主に VIP Account、Standard Account、Variable / MT5 Account(可変スプレッド口座)です。
以下は、これら口座タイプの比較表+日本居住者への影響を含めた内容です。
| 項目 | VIP アカウント (VIP Account) | Standard アカウント (Fixed スプレッド) | Variable/MT5(可変スプレッド)アカウント |
|---|---|---|---|
| スプレッドのタイプ | 固定 or 比較的タイト 固定・可変のハイブリッドの場合あり。例:EUR/USD 0.7 pips から | 固定スプレッド。例:EUR/USD 約 1.7 pips | 可変スプレッド。例:EUR/USD 0.7 pips から(ただし市場状況による) |
| 最低入金額 | 約 10,000 USD | 約 25 USD | 約 25 USD |
| 最大レバレッジ | 最大 1:400 | 最大 1:400 | 最大 1:2000(地域による) |
| 手数料(コミッション) | 基本的になし(スプレッドに含む) | 手数料なし(スプレッドのみ) | 同じくコミッションなし |
| 追加サービス | パーソナルアカウントマネージャーあり、サポート体制が優れる、マーケット情報・分析ツールが充実 | 基本サポート、標準的な分析・ツールが付属 | 同様に、ただし取引条件・滑りなどが標準口座より変動しやすい可能性あり |
| 取引プラットフォーム | easyMarkets Web/App, TradingView, MT4/MT5 | 同じく Web/App, TradingView, MT4/MT5 | MT5 を含めた可変スプレッドプラットフォームなども選択可 |
| 地域・規制の例 | EU(CySEC 管轄)、オーストラリア(ASIC)、国際 (British Virgin Islands, Seychelles) の管轄下など。地域によってレバレッジや金融商品取り扱いに制限あり。 | 同上 | 同上。ただし offshore(離岸)機関で登録された口座では規制が弱い/保護が少ない場合あり。 |
日本居住者への関係・利用制限
easyMarkets の公式には、「このウェブサイトは日本居住者を対象としない」という記載があるページが見られます。
具体的な日本向けの口座開設可否・日本人が使う際の注意点は以下。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本での登録・ライセンス | easyMarkets は日本の金融庁 (FSA/JFSA) の登録業者ではありません。つまり国内法に基づく金融商品取引業者としての登録がない。公式サイトの “This website is not aimed at residents in Japan” との表記もあります。 |
| 居住国として日本を指定した場合の扱い | 居住国を日本と選んだ場合、その後どの法人(どの管轄下)でアカウントを管理するかが示されているページもあり、「int(国際口座)」など off-shore の法人(例 British Virgin Islands, Seychelles)になる旨の記載がされていることがあります。 |
| 利用できる制限 | 制限されている地域のリストに日本が明記されていないとはいえ、「日本居住者向けではない (not aimed at residents in Japan)」との表記があり、勧誘等がオフィシャルには想定されていないことが示されている。 |
日本の税制上注意点
easyMarkets を含む海外のFX/CFD取引を日本で行った場合、以下の税制度・申告上のポイントがあります(ここは公式 easyMarkets の情報ではなく、日本の税法等からの一般情報)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所得区分 | 個人の場合、海外FX取引の利益は「雑所得」に分類されることが一般的です。給与所得者など副業であれば確定申告が必要。 |
| 税率 | 雑所得は総合課税となり、他の所得と合算されて課税されます。税率は所得額に応じて 5〜45% の累進税率。加えて住民税(約 10%)もかかります。 |
| 損失の取り扱い | 原則として、海外FXの損失を他の所得と通算はできるが、株式等の損益とは原則できません。損失の繰越控除が認められていないケースが多く、特に雑所得では損失を将来年度に繰り越すことはできません。 |
| 為替差益の影響 | 入出金・取引通貨が円以外の場合、為替変動による利益・損失も影響するため、取引記録をしっかり取っておく必要があります。 |
| 申告義務 | 利益が一定額を超える(雑所得の合計が一定の基準)場合には、確定申告が必要。証拠(取引履歴、入金出金記録等)を保存しておくことが重要。 |
現状で明らかでない/要注意な点
- 日本居住者として easyMarkets で公式に許可されているかどうかが曖昧な部分がある。利用規約で「居住国として日本を選ぶことができない」または「選べても国際法人での管理になる」というケースが多い。
- 日本における金融庁の監督下にない業者であるため、国内の投資家保護制度(例:投資者保護基金、苦情処理など)は適用されない可能性が高い。
- 税制については、海外FXの取引条件や形態によって扱いが変わる場合があるため、税務専門家に相談することが望ましい。
戦略①:スタンダード口座/プレミアム口座向け ― 中期~スイング戦略
適用条件
この戦略は、スタンダードまたはプレミアム口座を使って、スプレッドや入金額のハードルを過度に気にせず、**中期からスイング(数日~数週間)**でトレードするのに適しています。
戦略の内容
- 中時間足(4時間・日足)でトレンドを確認。例えば通貨ペアが明確に上昇トレンド/下降トレンドにあると判断できる場面を探す。
- 押し目(上昇トレンド時)/戻り目(下降トレンド時)を中時間足・小時間足で探し、反転サイン(ローソク足チャートパターン、移動平均線の反転、サポート/レジスタンスの反発)を待つ。
- エントリー後は数日~数週間保有を前提にし、ストップロスを適切に設定(たとえば直近の反転高値/安値の少し外側)、目標利益もトレンドの幅+直近の山/谷を参考にする。
なぜこの戦略がこの口座タイプに合うか
- スタンダード/プレミアム口座はスプレッドが VIP に比べると広めという特徴があり(例:スタンダードでは EUR/USD 約1.7pipsなど)
- 短期スキャルピングのように頻繁に取引を回すとスプレッドコストの影響が大きくなるため、1回あたりの取引を大きめ/保有時間を長めにする戦略が有効。
- 中期保有であればスプレッド差の影響が相対的に小さく、価格の大きな動きを狙いやすい。
注意点
- 長めに保有するので、経済指標・週末の影響・スワップポイントなども考慮する必要あり。
- 資金管理・レバレッジ設定を慎重に。口座の最低入金が少ないからといって過度にレバレッジをかけると逆行時の損失が大きくなります。
- トレンドが長続きしない相場、またはレンジ入りしている相場では、押し目/戻り目を誤って逆張りになってしまうリスクあり。
戦略②:VIP口座/MT5口座向け ― 短期・高頻度戦略+ブレイクアウト戦略
適用条件
この戦略は、VIP口座または MT5口座のように「取引コストを可能な限り抑えたい」「スプレッドが狭め」「高機能プラットフォーム(特に MT5)を使える」タイプに向いています。
戦略の内容
- ブレイクアウト戦略:例えば、通貨ペアが一定レンジで推移していて、サポート/レジスタンスに何度も当たっている場面を探す。レンジが縮小してきたような兆候(価格の幅が狭くなる、ボリンジャーバンドが収縮するなど)を観察。
- レンジを明確に上抜け/下抜けしたタイミングでエントリー。例えば30分足・1時間足で価格が抜けた後、戻りを試して反転したらエントリー。ストップロスは抜ける前のレンジ幅の端から少し外側。利確はレンジ幅の1-2倍、または直近の支持/抵抗帯をターゲットに。
- スキャルピング/デイトレード戦略:VIP口座・MT5口座ならスプレッドが狭いため、短時間にトレードを回す戦略も有効。例えば主要通貨ペアで15分足・5分足を使い、流動性の高い時間帯(欧州時間・NY時間)に動きが出た時を狙う。価格の急変、ニューストリガー、指標発表直後などを活用。
なぜこの戦略がこの口座タイプに合うか
- VIP口座ではスプレッドが非常に狭くて取引コストを抑えて短期売買や高頻度売買に向く環境です。
- MT5口座では最大レバレッジが高め(例として2,000倍)という記載があり、少ない資金で大きなポジションを持つことが可能。
- 短期トレード・ブレイクアウトはタイミング・コストが勝負なので、「スプレッドが狭く・レスポンスが速い」環境が有利。
注意点
- 高頻度・短時間売買は手数・トレード数が増えるので、心理的な疲れ・判断ミスのリスクが上がる。
- ブレイクがダマシで終わることがしばしばあるため、損切りの設定とリスク管理を厳格に。
- 高レバレッジを使える環境でも、無理なポジションサイズを取ると証拠金維持率の低下・ロスカットのリスク増。
- ニュース・指標発表直後などの急変動時はスリッページ・レートの飛び・滑りが発生しやすいため、想定外の結果になる可能性あり。
easyMarkets 口座タイプ Q&A
❓ easyMarketsにはどんな口座タイプがあるの?
答え:
主に以下の3種類が用意されています。
- Standard(スタンダード口座):最低入金額が低く、初心者向け。固定スプレッド。
- VIP口座:高額入金者向け。スプレッドが最も狭く、専属サポート付き。
- Variable/MT5口座:可変スプレッドで、よりタイトな条件で取引可能。MT5対応。
❓ 口座タイプごとの最低入金額は?
答え:
- Standard:25 USD〜
- Variable/MT5:25 USD〜
- VIP:10,000 USD〜
少額で始めたい場合はスタンダード、余裕があればVIPが条件面で有利です。
❓ スプレッドや手数料はどう違う?
答え:
- Standard:固定スプレッド、例:EUR/USD 約1.7 pips
- Variable/MT5:可変スプレッド、例:EUR/USD 0.7 pipsから
- VIP:固定スプレッド最小、例:EUR/USD 0.7 pips
いずれも「取引手数料(コミッション)」はかからず、スプレッドに含まれます。
❓ レバレッジはどれくらい?
答え:
- Standard:最大1:400(規制地域による)
- VIP:同じく最大1:400
- Variable/MT5:地域によっては最大1:2000 まで提供
ただしEUやオーストラリアの規制下では 1:30 程度に制限されます。
❓ どのプラットフォームが使える?
答え:
- 独自プラットフォーム(Web / アプリ)
- MT4 / MT5
- TradingView
口座タイプによって利用できるプラットフォームが変わることはほとんどありません。
❓ 日本から口座開設できる?
答え:
公式サイトには「日本居住者を対象としない」と明記されています。
ただし、国際法人(オフショア拠点)を通じて口座開設ができる場合があります。
その場合、日本の金融庁の規制・保護は受けられません。
❓ 税金はどうなる?
答え:
日本居住者が easyMarkets を使って利益を得た場合、**雑所得(総合課税)**扱いとなります。
国内FXのような「申告分離課税(20.315%一律)」は適用されず、所得税+住民税で最大55%近い税率になるケースもあります。
👉 まとめ
- 少額・初心者なら Standard
- 中級〜上級者や条件重視なら Variable/MT5
- 資金豊富でVIPサポートを受けたいなら VIP
という選び方になります。


